430.来臨
時の中
ゆっくりと箱舟が動きだしていた
闇の中
ゆっくりと起き上がる者がいた
僕には想像でしか無い
風景が見えていた
なんとなく感じていた
来臨・・・・・

429.見違えた色
背後の二人の衛兵は
弓矢を上下に動かしていた
失敗していた
誰かが叫んだ
遠くで野良犬が吠えていた
夕暮れの中
憂鬱なコントラストがたなびいていた
見違えた色の中・・・・・

428.境界線
水平線 境界線
海の向こう
空の向こう
水平線 境界線
青の向こう
蒼の向こう
水平線 境界線
僕の向こう
君の向こう・・・・・

427.宇宙の囁き
空が囁いていた
夜空が囁いていた
風の歌が聞こえていた
僕はため息をついていた
一瞬浮かんですぐに消えた
夜空のプラネタリウムが
僕を包んでいた
僕は見つめていた・・・・・

426.虫カゴ
路上に虫カゴが落ちていた
緑色の虫カゴは
砕け散っていた
思い出を捨てたのだろうか
僕は欠片を拾ってみた
そこには思い出があった
そこには懐かしさがあった
カゴの中の虫は何処へ行ったのだろう
虫カゴは何も言わなかった・・・・・

425.絶えまない虚空
僕の回りには 色々な形の雲があった
その雲は各々に 違った形を成していた
とても柔らかい雲
僕は気にしていた
僕には気になっていた
この雲が
絶えまない虚空を・・・・・

424.片翼の天使/輪廻
片翼の天使
君はここにいた
片翼の天使
僕はここにいる
月が弧を描いて行く
ゆっくり ゆっくりと
翼は消えかかっていた・・・・・

423.空の行方
飛行機雲が漂っていた
はっきりしたものではなく
滲んでいた
音のない空間は
やけに静かだった
自分の声にすら
驚いていた
ここは 何もない場所だね・・・・・

422.見欠けた・・・・・
僕の言うことは
ダンボールのなか
様々な色が乱雑に混雑していた
誰かが言った
僕は見欠けていた・・・・・

421.アルバム
アルバムを開いていた
ほこりだらけの写真達
殆どの記憶はない
写真は嫌いさ
そこには昔の僕がいた
記憶
アルバムの中には
優しい記憶だけたくさん詰まってた
思い出の中には・・・・・

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