420.届かない声
穏やかな場所に 僕はいた
ただ鉄壁な
ただ音もなく
ただ寒く
ただ多角形の
そんな場所に僕はいた
高さだけが目に映った・・・・・

419.偶然
今まで僕には
いくつの偶然があったのだろう
数えてみたことも無い
雪の降った朝
太陽が眩しかった
波は遠くでうねっていた
小鳥は耳もとでさえずっていた
僕は いつの間にか
眠っていた
深く 深く・・・・・

418.片翼の天使/悠久
僕は まだここにいる
呟いている言葉は
聞こえるように そこにあった
なにをしているの
なにを言っているの
片翼の天使の回りには
闇の力が存在していた
早く行きなよ
出かけるんだろう
片翼の天使は呟いていた
両翼の天使達は
今日も羽撃いていた・・・・・

417.雲間
あの頃の瞳は 空ばかり眺めていた
雲間の青い空を捜し
いつまでも 眺めていた
白い風の草原を ゆっくりと流れる
時の小さな箱舟
夢の狭間から 空へと舞い上がる
僕は いつの間にか
眠っていた・・・・・

416.片翼の天使/斬
灰色の空は見つめていた
灰色の海は見つめていた
ハレイションの行く先を
片翼の天使はなぞっていた
影は長く長く そこにあった
片翼の天使は未だ
彷徨っていた・・・・・

415.魔法
全ての空間からの呼び声が聞こえていた
街は魔法で溢れていた
光と影
ネオンライトの真空
クラクションの虚しさ
雑音の騒音
人々の会話
色々な所に魔法があった
僕は こんな所にいた・・・・・

414.鳥かご
モニターの中
鳥かごの中 いっぱい
箱の中
頭の中 いっぱい
モニターの中
部屋の中 いっぱい
何をしてるの
意味を教えて
意味など無い
ただ寂しいだけ
鳥かごの中 いっぱい
ゆっくり 話も出来ないね・・・・・

413.砂漠
懐かしい風が吹いていた
昔からいた場所には
今は 何も無かった
幼心の瞳すら忘れていた
いつからか砂漠が支配していた
今 言葉だけ埋もれてる
今 言葉だけでも引き上げて
聞かせて・・・・・

412.見えない翼
ビロードのカーテンが揺らめいていた
白い風が緩やかな弧を描く
見えないため息は
扉を作って行く
分からない 何一つ
何かが微妙に確実に
欠けて行く・・・・・

411.片翼の天使/リピート
今日も片翼の天使が歩いてる
アスファルトの路上を
昔の歌を口ずさんでいた
朧げな歌を
風に流されて
時に流されて
行き 戻り
戻り 行く
翼はまだ使えない
翼はもう使えない
リピート・・・・・

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