410.闇の中の陽炎
ふと考えた
空の揺らぎは 闇の中でも存在するのかと
浮かんだ無は 無と言う形で
その存在を証明していた
今 僕の手にあるのは
その存在を示していた
陽炎は手のひらの中で
揺らめいていた・・・・・

409.草原の風
目を閉じると街の音が消えて行った
僕は再び この空間に来た
あの頃のように
あの頃 僕はここにいた
そして今も ここにいる
何か変わったかい
何も変わらないかい
君には見えるかい
君には言えるかい
草原の風があの頃のように
イメージの中に
吹き始めていた・・・・・

408.フィールド
フィールドに狼が集まっていた
群れを成していた
狼達は一つの場所をみていた
緑の大地は ゆるやかな風に覆われていた
木々達はざわめいていた
二つの月は囁いていた
時間が止まっていた
狼達はじっとしていた・・・・・

407.同じ・・・・・
同じ言葉が繰り返し
同じ言葉が繰り返し
重要な事
重要な事
記憶する
記憶する
同じ言葉を繰り返し
同じ言葉を繰り返し
なんだろうね・・・・・

406.A=s
あの頃の優しさは
見えない糸に操られ
濡れた瞳 降りしきる雨の中
かき消されて
誰なの 聞き返した台詞
闇の中 響いて
走り出すヘッドライト
街のなか 影だけを落として
走り去る 記憶だけ
映し出していた
あの頃の空しさは
見えない糸に操られ・・・・・

405.紋黄蝶
昔見た映像の中で紋黄蝶が飛んでいた
ひらひら ひらひら
アスファルトに学校に
路地裏に草原に
僕は懐かしく感じていた
センターラインにとまっていた
紋黄蝶は休んでいた
知っているかい
紋黄蝶を・・・・・

404.1
ふと気が付いた事があった
僕は何処にいた
海の中
山の中
小高い丘の上
無限に続く草原
心地良い風の吹く草原
方向が変わっていた
気が付かなかった
そう あの頃から
時計は止まらない
思い出してみてよ
一番初めの頃を
草原にいた頃を・・・・・

403.片翼の天使/水輪
つま先が触れていた
軽くしなやかに
蝶の羽根の色は変わっていた
片翼の天使は見ていた
ただ なんとなく
蝶は ゆっくり飛んで行く
何かを求めて
ゆっくりと
湖の上を・・・・・

402.思い出
街の形は いつの間にか変わっていた
覚えていますか
あの頃の空
あの頃の丘
あの頃の川
あの頃の畑
そして あの頃の笑顔
僕には記憶しか残っていない
僕には記憶が残ってる
いつまでも いつまでも・・・・・

401.黒羽 KO・KU・HA
見えない影があった
僕の後ろから付いて来る
僕は再び闇に帰ろうとしていた
深海魚達に 懐かしさを覚えていた
僕は そこにいたのかも知れない
いるべきだったのかも知れない
心安らぐ空間は
何も無い空間だった
今 僕にできる事
何かあるのかな・・・・・

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