370.片翼の天使/伝言
持っていた伝言を
そう 両翼への伝言を
片翼の天使は探していた
街を 森を 海を 空を
色のさえずるまま
音の色付くまま
片翼の天使は今日も
うずくまっていた
見つめていた
両翼達への伝言を・・・・・

369.斜光
ブラウン官が映らない
斜光に邪魔されている
薄暗い部屋の中に
斜光が差し込んでいる
ブラウン官が映らない
斜光が眩しくて
ブラウン官は映ってる
斜光の中で 闇の中で・・・・・

368.片翼の天使/流波
片翼の天使は不思議に想っていた
不安定な心は静まっていた
なにかな
なんだろう
ごくありきたりな会話
ごくありきたりな仕種
どこかな
どこなんだろう
片翼の天使は今日も空ばかり見ていた・・・・・

367.雑音
雑音が響いてた
いつの間にか 勘違いしていた
高さがあった
ふと 窓から外を眺めると
音の無い風景が そこにあった
龍が見えた 空間に その姿は見えなかった
色を無くした街並が 立ち尽くしていた
雑音が雑音で無くなった時
僕は そこにいた・・・・・

366.片翼の天使/空
そこには何も無かった
片翼の天使は ここにいた
いつものように 空を探していた
灰色の空は のしかかっていた
片翼の天使は空白の中にいた
見つめていた物は やがて形を変えていた
暗闇の中 見つめる事さえ出来なかった
片翼の天使は 空を探していた・・・・・

365.天上下
雨が降り出していた
やがて この雨は天に帰るのだろう
そして また大地に降り注ぐのだろう
海が燃えていた
遥か彼方に陽炎が揺らいでいた
まだ遠い記憶が蘇る
白いカーテンの中
健やかなる風が軽く吹いていた
草原には波があった
天には海があった・・・・・

364.漆黒の黒
カーテンが揺れていた午後
漆黒の闇が そこにあった
表現する心
表現しない心
二つの面が多面に渡った
カーテンにぶらさっがった猫は
退屈げに背伸びをしていた
深く息を吸い
深く息を吐いていた
漆黒の闇は やがて光を生むのだろうか
漆黒の闇は 闇では無くなった時
総てが動き出すだろう・・・・・

363.NAZO
僕は謎
毎日 ここにいる
僕を喚んで
僕は ここにいる
僕を喚んで
僕の手を引いて
真夜中でも
僕には力があるんだ
僕の手を引いて
天使の歌声が聞こえる
夢が導いてる
僕は謎
僕は ここだよ・・・・・

362.片翼の天使/時
僕はいつまで独りなのだろう
片翼の天使が呟いた
生暖かい乾いた風の中
空を見上げている
片翼の天使は空を見つめていた
再び歩き出すと
街の中の森は消えていた
立ち止まると 時だけが
ゆっくり過ぎて行った・・・・・

361.銀の翼
色褪せた街並は 今日もうっすら笑ってら
灰色の人波は 今日も表情すら無く流れてる
信号機の点滅に ふと我に帰れば
一人だけ浮かんでる
寂し気な君の笑顔を追いかけた あの日は遠い
もう一度 追いかけて
君の笑顔 きらめくまで
駆け抜けて行く 人ごみの中
両手を広げ 今 君の元へ
もう一度 追いかけて
君の素顔 僕だけのもの
駆け抜けて行く 灰色の空
銀の翼を広げ 今 君の元へ

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