350.青い星のセンチメンタル
新しく動き出した街並は
僕には大きすぎて
すれ違う人々の背中だけを見ていた
遠離る影達は
僕には大きすぎて
光だけを探していた
いつからだろう
いつまでだろう
時代が寂しく泣いていた
時代が虚ろに揺れていた
何気ない一言で
青い星は今日も
センチメンタル・・・・・

349.流れ行く白
色褪せた街並があった
眩しい午後
吸収される色
森はやすらかな日々を送っていた
届かない手紙は
今日も届かなかった
色褪せた街は笑っていた
流れ行く白の中で・・・・・

348.重なり
同じ空間で同じ物が重なった
見えないものが見える可能性が
ひとつだけあった
白の中で白が見える可能性
黒の中で黒が見える可能性
その可能性
いつ 見つかるかな・・・・・

347.風の無い海中
フラスコが並んでる
何かに並んでる
中には魚が泳いでる
止まると死ぬんだよ
魚が泳いでる
人間がつくり出した
風の無い海中で・・・・・

346.矛盾
すべては矛盾の中にあった
コンクリートの上で僕が聞いたことは
届かなかったのか
答えは無かった
重要性
重要視
僕が重要としているものには
ずれがあった
気がつかなかった
気がつけなかった
矛盾に・・・・・

345.懐かしい歌
懐かしい歌 思い出した
回ってる
鍵は君だった
懐かしい歌 流れてる
いつまでも いつまでも
懐かしい歌 響いてる
寂し気に・・・・・

344.片翼の天使/滑空
灰色の街並が眼下にあった
片翼の天使はビルの上にいた
いつの間にか 飛べなくなっていた空
いつの間にか 空さえ恐れていた
高度さえ恐れていた
もう 影としか戯れることが出来ないのか
片翼の天使は 片翼すら失いかけていた
自分の影と話していた・・・・・

343.変化
変わっていた
いつの間にか
茶色から黒へ
隣にいた
気が付かなかった
箱の中に雑音だけが
響いていた・・・・・

342.チャイム
チャイムが鳴った 遠くで
チャイムが鳴ったような気がした 遠くで
砂浜がかすかに見えていた
水平線は わずかに歪んでいた
陽射しは 眩しかった
白い波が遠くに霞んでいた
チャイムが鳴った・・・・・

341.崩し
空間を見上げてみた
闇だった
目を閉じてみた
ほんの少しの痛みが走った
崩してみた
痛みは治まらなかった・・・・・

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