300.Hu
紫の音が騒がしく鳴っていた
ガラス越しの空には
何も響いていない
一駅の空間に忙しさがあった
一駅の空間に永遠があった
絶えまない機械音は
心を潰して行った
さり気ない ささやきが
遠くに聞こえた
僕はうつむいていた・・・・・

299.リターン
帰りたい帰れない
時の中 砂の中
波は永遠に続くかのごとく
静かにきらめいていた
貝殻は砂浜に佇んでいた
美しさの中に 無限の寂しさがあった
砂浜は・・・・・

298.鏡達の午後
ガラスに映った自分に問い掛けた
白い壁
陽射しが照り返す
軽く踏み出すと
街の音に 全てがかき消されていた
乱雑な仕事
曖昧な答え
全てが 止まった
空間は鏡の中で
歪んで行く・・・・・

297.紅の・・・・・
機械仕掛けの風の中
僕はいた
機械仕掛けの風は
とても涼しかった
それは人間が生み出した風
それは夢が生み出した風
ちょっと悲しかった・・・・・

296.窓
窓の向こうに何かが見えた
向かい合った影と影
かき消されていた
空はオレンジ色に染まっていた
雲は空と大地の狭間で
大きく揺らいでいた
窓の向こうに何かが見えた・・・・・

295.壁際
そこには垂直に切り立った
山があった
天を突き刺すような山が
影は
無数の影は囁いていた
つり橋は大きく揺らいでいた
誰もがぶら下がってる
誰もが渡ってる
テールは赤く帯を引いて消えて行く
クラクションは悲しく
泣いていた・・・・・

294.片翼の天使/堕天使の鼓動
片翼の天使が見つめてた
水の中 砂の中
海の中の銀河
銀河の中の数十万の星々
輝いていた
輝いていた
片翼の天使は見つめてた
目の前の星々を・・・・・

293.道しるべ
遠く遠く続いていた道
知らずに歩いて来た
自分だけの道
自分だけの感覚
暖めていた
誰にも伝えられなかった
なんとなく
道しるべは
遠く 遠く・・・・・

292.草原の花
風吹く草原にいた
青々とした草がなびいていた
昔見た麦わら帽子のひまわりは
今は もういない
空は何処までも青かった
草原はどこまでも草原だった
ひまわりは首を傾げていた
僕はしゃがんで
見つめていた・・・・・

291.空の中
白い空間の中に
色々な硝子が置いてあった
シルクのカーテンが揺れていた
淡い陽射しの中
緩い陽射しの中
ぼんやりとガラスを見ていた
時間だけが過ぎて行った
ガラスは溶けていた・・・・・

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