290.黒い点
モニターに黒い点がいた
ひとつ ふたつ
ランダムに動きつづける
追っていた
追われていた
やがて 点は独りになった
何処へ行ったの
何処へ行くの
探しつづけてた
ずっと ずっと・・・・・

289.名も無い花
うまく言えないけど
うまく言う必要も無いけど
飾る 飾らない
どこにしようか
どこでもいいよ
川のほとりに咲いていた
名も無い花が囁いていた
ごめんね
ううん いいよ・・・・・

288.片翼の天使/SAMISHISA
見つめてる
一箇所だけ見つめてる
片翼の天使はホームにいた
両翼の天使達が上空で微笑んでいた
見上げた
何も無い空
誰もいない空
風が微笑んだ
片翼の天使は また独りぼっち
軽く微笑んでみた
うまく 笑えなかった・・・・・

287.片翼の天使/ダブル
今なら飛べるよ
見上げた空に鳶が飛んでいた
一羽 一羽
くるくる回っていた
囁いた
今しか飛べないよ
くるくる くるくる
聞いてみた
答えなかった
時間の流れを早く感じていた
一時の両翼だった天使は
左の羽根を失くしていた
痛いよ
誰か 左を隠してないかい
誰か 左を持ってないかい
鳶が言った 少しの間でも
飛べたんだねと・・・・・

286.片翼の天使/山脈
山脈の中にいた
言葉は煙りのごとく
湧いてくる
銀色や赤
色々な色の狼達
駆け抜けて行く
片翼の天使は山脈の谷間で
いなくなった・・・・・

285.片翼の天使/白蛇
片翼の天使が歩いている
輝く太陽のした
探してる探してる
出口を探して彷徨っている
人の波が大きくうねる
やがて 白い蛇が現れた・・・・・

284.J-D-U-H-N-B-I-K
J-D-U-H-N-B-I-K
そこにあった
J-D-U-H-N-B-I-K
やっと辿り着いた
煌々とした光の中
複数の塔が並んでる
優し気な指先が軽く触れた
轟音と共にきらめきの宝箱が現れる
そっと 引き寄せると
爽やかな陽射しが瞳に
眩しかった・・・・・

283.瞳
雫が木の葉から落ちて行く
軽く跳ね上がる 白い影が
黒い姿をして通り過ぎて行く
窓硝子越しの景色が揺らいでいる
一瞬の刃が空間をよぎった
木の葉の雫は大地に触れる事無く
そこにいた
眩い光が一瞬を照らして行く
その時 瞳は・・・・・

282.知らない・・・・・
知らない 空
知らない 海
知らない 街
知らない 光
知らない 闇
知らない 色
知らない 風
知らない 山
知らない 川
知らない 僕
知らない
君・・・・・

281.片翼の天使/烈波
細波の湖にいた
片翼の天使は見つめてた
遥か遠くの山並を
グレーの山並を
ドラゴンが空を駆け抜けて行った
狼達は群れをなして
駆け抜けて行く
片翼の天使は見つめてた
景色は猛スピードで
変わって行く
風景はアスファルトに染められて行く
翼は 少し休んでいた・・・・・

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