俺の両手を縛った飯島は妖艶な笑みを浮かべ・・・・・・・唇にキス。

反射的に目を瞑った。朝と同じようにシャンプーの香りが仄かにし、まるで女の子とキ

スしているような錯覚に陥った。不思議と嫌悪感が無い。どういうわけだ?

俺のファーストキスを奪った唇は確かに男のものなのに!

柔らかくて、男特有の髭剃り跡もまったく感じない。そもそもコイツは髭なんて生えて

いるのか?

あぁぁぁぁぁ〜!疑問だらけだぁぁーーー!

そのうち飯島の唇はもっと大胆になって、口の中に舌を入れようとしていた。必死に歯

を食いしばって抵抗。すると当然のように飯島の右手は俺の股間へ・・・・・・!

クッ、そ、そんなに撫でるんじゃねーよ!

「はぁっ・・・・・っ」

思わず声が出ちまった。その隙に飯島の舌が滑り込む。

温かくて、別の生き物のように俺の口の中を弄る・・・これがディープキス?

くすぐったいような、でも首筋がゾクゾクする快感。

その間も飯島は手を休めない。

飯島の手によって執拗に攻められた俺の股間は徐々に熱を帯び、ズボンの前に大きなテ

ントを張っていった。こんな状況でも勃起するんだな。

なんか冷静に考えてる場合じゃないんだけどな、もうここまで来るとどうでもいい気分

だ・・・・・。

 長い長いディープキスの後、俺の思考回路はすでに停止状態。

正直言ってこんなに気持ちいいとは思わなかった!

相手は男だけど、だけどっ!言い訳している自分がなんとも情けないが、男を知り尽く

しているだけあって、飯島の愛撫は気持ち良いところをついてくる。

「行也君・・・・・もっとイイコとしてあげるよ。ココ、こんなにしてるから」

「ば、ばかもうやめろよ!お前の気持ちはわかったから、さ。」

「ウソ。行也君、すごく抵抗した」

「当たり前だろ?いきなりキスされて喜ぶと思ったか?」

一瞬飯島の顔が曇った。今にも泣き出しそうだ。

「あっ・・・・・ゴメン」

何で俺があやまらなきゃイカンのだ。

「行也君のイジワル!」

そう言うと再び、キス。

さっきの快感がまた押し寄せてくる。本当は俺、行くところまで行ってしまいたいんじ

ゃないか?足にだって力は入るようになったし、縛られている手も動かせる。だけど頭

ではそう思っても、体がそれを拒んでいるみたいだ・・・・。

エエィッ!

こうなったらどうにでもなれ、だ!

女にされていると思えばいい。幸い飯島は女に見えないこともない。実際騙されたわけ

だし、手だって俺みたく太くないし白くて細い。

目を瞑って飯島にされるがままになる・・・・・。

 

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