夢の欠片 (2003/01/05 by 未夜)
気付いたらどこかぽっかり開いていた。

・・・何か忘れてる?

後ろを振り返っても、そこには闇しかない。霧しかない。
前に向きなおっても闇しかない、霧しかない。

 過去も、未来も、闇の霧に閉ざされて見えない。

私はいったい何を忘れてきたの? 何を忘れた? なにか忘れてる。
さっき、私は無意識に何かを捨てた。
なんだっけ。なんだったっけ。
でも思い出せない。
過去には黒い霧がはびこっていて、全く見えない。

いつか、この道を進めば、私は今の自分を忘れていくでしょう。
でもずっとここに留まっているわけにはいかないのでしょう。
だって夢があるもの。

何かを掴むには、何かを捨てなきゃいけない。
今日も私は何かを捨てて、忘れて、黒い霧の中に置いていっている。

その私の想いのこもった夢の欠片は霧の中でも輝きつづけているでしょうか?

 壁に当たって挫折しそうなとき・・・いつかまた拾うときが来るんだろうか?
 夢の、欠片。
 またいま、私は捨てた。


さようなら、1秒前の私。
はじめまして、1秒後の私。

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