目隠し窓 (2002/12/21 by A 道化)
悲しい記憶ばかりが窓に浮かぶ
運悪く
数年前の今だったと
気付く夜に
窓は白い息でも足りない
目を閉じるほどに
露わになって
苦しい
酔いよ
心の窪んだところに溜まって
人肌までぬくもって
柔らかく見積もった未来を見せて
窓の純粋をごまかしてよ
消えてくれとは言わないから
その瞬間だけ
せめて
曇って
数年前の数年後の
その瞬間だけ
私に
一瞬、優しい目隠しを
2002.12.19.
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