帰還 (2002/12/16 by すねいく) |
夜行列車の窓の遠くに見える風景 その海に誘われるままふらりとおりた まだ暗い砂浜を歩くと風は強く 闇の中で 波は低く そして激しくうねる 初めて訪れた場所だが奇妙になつかしい 波が裸足の俺の火照りをさましてゆく 苦手なピアノの音色のように心がゆれる とても静かな光景の中で ただ そこに立ちつくしているだけで 涙が止まらなかった そして突然 海の向こうの遠い風の中で ゆっくりと昇る朝の日の陽の光につつまれた いつかきっと・・・ お久しぶりです。すねいく、またお邪魔しました。 この詩はブルートレインで上京する時の実話です。 黒から紫、そして青に変わってゆく時間を詩にしました。 |