私が彼女を舞台上で見たのは1996年・大阪近鉄小劇場での「メアリー・ステュアート」の再々演で のことでした。いまだに、なぜこれを見にいこうと思ったのか、きっかけは思い出せないのですが・・。 よく、演劇のレビュー・批評などで『鳥肌が立つほどの演技だった』等の表現を見かけますが、 私自身は大げさな表現だと思っていて、実際そのようなことはありえないと正直思っていました。 ですが、あったんですね・・。そう、この劇中で白石さんが登場するシーンでまさに!来ました鳥肌が・・ 「まじかい!」と思いましたもの。しかもまだ一言も台詞を発してない状態でです。 (後にこれと同じ状態に陥らされた人物がもう一人います。舞踊家の大野一雄氏ですが、 皆様ご存知でしょうか・・) これでものすごいショックを受けまして。この女優さんは一体何者なん!?と。そしてそこからは転げ落ちるよう に彼女のライフワーク「百物語」を追っかけることになり、現在に到る訳です。勿論他の作品も可能な限り チェックしましたとも。「ミザリ−」「身毒丸」etc・・金銭的理由から見逃しているものもありますが・・ (泣・・「グリークス」とかね・・)。 しかしなんと言っても百物語。皆さんひかないでほしいんですが、 私は劇書房発行の関連作品を結構買ってます。第1夜のビデオ、未見の公演の(1996年から追っかけだした ので、 当然それまでの作品はリアルタイムでは見てないわけです。特別公演で再演しているものは別ですが。) CD、テープ、関連書籍、パンフ、いやさすがにテレカは買いませんでしたが・・。なにしろ周囲に同じ趣味の人間 がいないので、御年59歳になられる女性を追っかける私はさぞかし奇異の目で見られてるのでは・・と思ったり もしますが。まあでも、文学好きの友人は興味をもってくれるので細々と布教活動にいそしんでおります。 「アンタ渋すぎるよ・・」といわれることも多々ありますが・・。枯れてる・・?いいんだ我が道を行くんだもん・・。 それにしても百物語の客層には毎回驚かされます。ピアスつけまくりのにーちゃんもいれば、 お年よりの品のいい和装のご夫婦や、これまた着物でピシッと決めていらっしゃる奥様方とか、子供とか・・。 全身ブランドもんのおねえさまとかー。謎。しかしこんなにも広い客層をひきつける白石さんの魅力! 素晴らしい素晴らしい・・。 また何が嬉しいかといえば、今まで未読だった古い作家の作品に触れることが出来たことです。 これがなければ夢野久作も読んでないし、内田百閒も知らずにいた。 そう考えると物凄く素敵な副産物を頂いているような気がします。超感謝。多謝。 とにかく現在ますます精力的にお仕事をこなしていらっしゃる白石さん。 誇張ではなくこの方とお仕事をご一緒することは、役者にとってひとつのステイタスになっていると聞きます。 私はこれから先もこの素晴らしい大女優の後を追っかけていくつもりでおります。一生ついてくぜ・・・!! そしてこのページを見て、少しでも興味をもっていただけたら幸いに存じます。ほんとに・・・。 |