モルモン −アメリカ生まれのカルト宗教− 戒律
無意味かつ厳しい戒律の数々

 モルモン教には、飲食や恋愛、レジャーなどにまつわる様々な厳しい制限があります。また、全収入の什分の一を収めたり、一般信者が教会の仕事を無料で引き受けなくてはいけない決まりなどもあります。
 このコーナーでは、そういったモルモンの様々な戒律の正体を暴いていきます。


【一言で】

  • カフェイン・アルコール・タバコなどを摂取することは禁止されています。
  • 結婚前の性交渉は厳禁とされ、また自慰行為や同性愛も厳しく非難されます。
  • 「安息日」である日曜日には、旅行やスポーツ、コンサート鑑賞などのレジャーはもちろん、仕事をすることさえ禁じられています。
  • 「什分の一献金」と称する、全収入の10%を教会に納めることを、半強制的に強いられます。
  • 「責任」と呼ばれる様々な仕事を無償で行うことを、これも半強制的に求められます
「戒律」がある宗教はモルモンだけではありませんが、モルモンが問題なのは、これらの戒律を守らない限り、「天国へは行けない」(神の救いを受けることが出来ない)とされていることです。
またそのことによって、信者から資金を集める目的も容易に達成されることも、注意しなくてはいけません。
つまり、モルモン教を真面目に信じる限り、これらに従うことは、決して「自由意志」などではなく「強制」に他ならないのですが、信者はそのカラクリに気付いていません。


【解説】

<目次>
■モルモンの戒律について
1.知恵の言葉

2.純潔の律法
3.什分の一献金
4.安息日の遵守
5.奉仕

■これらの戒律は本当に守られているか

■これらの戒律には守る意味があるのか



<本文>

■モルモンの戒律について

1.知恵の言葉

  • 「知恵の言葉」とは?

     「知恵の言葉」とは、モルモンの戒律の中で最も重要なものの一つで、主に飲食などに関わる様々な禁止事項が定められています。モルモン信者がアルコールやカフェインの摂取を厳しく禁じていることは有名で、皮肉にもこの戒律によってモルモンの存在を知っている人もいるくらいです。
     この「知恵の言葉」とは一体どういったものなのでしょうか?

  • 「知恵の言葉」全文

     「知恵の言葉」は、モルモンの聖典の一つである「教義と聖約」の第89章に記されています。ここではまず、その全文を引用・紹介したいと思います。

    余談ですが、管理人はこの「知恵の言葉」の有名さとは裏腹に、その全文をなかなか手に入れることが出来ませんでした。
    それもそのはずです。この「知恵の言葉」が収められた「教義と聖約」という聖典は、求道者に配布されることはなく、教会員にならないと、基本的には手に入れることが出来ないようです。
     (例外については今のところ管理人には不明です。ブックセンターという所で購入は可能らしいです。
      また、閲覧を希望すれば拒まれることはありません。)
    最近、ようやくその全文を手に入れることが出来ました。これには結構苦労しましたし、また、このサイトにふと立ち寄っただけの方が、「教義と聖約」をワザワザ入手する必要もないと思いますので、ここで全文を引用することによって、初心者の助けとなるようにしたいと思っています。

    「知恵の言葉」全文 (教義と聖約 第89章)

     千八百三十三年二月二十七日、オハイオ州カートランドにおいて、預言者ジョセフ・スミスを通して与えられた啓示(『教会歴史』第一巻、三百二十七−三百二十九ページ)。初期の兄弟たちが集会中にたばこを常用していたことから、預言者はこの件について深く考えるように導かれた。その結果、彼はこれについて主に尋ねた。「知恵の言葉」として知られるこの啓示はその答えであった。最初の三節は、霊感による序論および説明として、預言者が初版の中に書き入れたものである。


     1-9 ぶどう酒や強い飲み物、たばこ、および熱い飲み物の利用が禁止される。10-17 草や果実、肉、および穀物は、人間と動物が用いるように定められている。18-21 「知恵の言葉」を含めて福音の律法に従うことは、物質的また霊的な祝福をもたらす。


    1 カートランドに会した大祭司の集まりと、教会員と、シオンの聖徒たちのための「知恵の言葉」。
    2 あいさつとして送られるもの。戒めや強制としてではなく、啓示と知恵の言葉としてのもので、終わりの時におけるすべての聖徒たちの現世の救いに関する神の方式と御心を示すもの。
    3 約束を伴う原則として与えられるもので、現在聖徒である、あるいは聖徒と呼ばれ得るすべての聖徒の中の弱い者および最も弱い者の能力に適するもの。
    4 見よ、まことに、主はあなたがたにこのように言う。終わりの時に陰謀を企てる人々の心の中に今あり、また将来もある悪ともくろみのゆえに、わたしはあなたがたに警告を与えており、また、啓示によりこの知恵の言葉を与えることによって、あなたがたにあらかじめ警告するものである。
    5 すなわち、あなたがたの中のだれかがぶどう酒や強い飲み物を飲むならば、見よ、それはあなたがたの父の目に良いとされず、父の目にかなわない。これを飲んでよいのは、あなたがたが集まって、父の前にあなたがたの聖式をささげるときだけである。
    6 また見よ、これはぶどう酒、すなわち、ぶどうで造った自家製の純粋なぶどう酒でなければならない。
    7 さらにまた、強い飲み物は腹のためにならず、あなたがたの体を洗うためのものである。
    8 さらにまた、たばこは体のためにも、腹のためにもならず、人間のために良くないが、打ち身とあらゆる病気の家畜に効く薬草であり、判断力と熟練をもって用いるべきものである。
    9 さらにまた、熱い飲み物は体や腹のためにならない。
    10 さらにまた、まことにわたしはあなたがたに言う。神は健康に良いすべての草を、人間の体質、体力、利用のために定めた。
    11 すなわち、それぞれの季節のあらゆる草と、それぞれの季節のあらゆる果実、これらはすべて、思慮分別と感謝をもって用いるべきものである。
    12 まことに、獣の肉と空の鳥の肉もまた、主なるわたしは、人間が感謝をもって用いるために定めた。しかしながら、これらは控えめに用いなければならない。
    13 冬季や寒いときや飢饉のときのほか、これらを用いないことがわたしの心にかなう。
    14 すべての穀物は人間と獣が用いるように、すなわち、人間のためだけでなく、野の獣と、空の鳥と、地上を走るあるいは這うすべての野生の動物のためにも、命の糧となるように定められている。
    15 また、飢饉のときと飢えの甚だしいときにのみ人間が用いるように、神はこれらの生き物を造った。
    16 すべての穀物は人間の食物として良い。つるの実、地中であろうと地上であろうと、実を結ぶものの実もそうである。
    17 しかしながら、人間には小麦、牛にはとうもろこし、馬にはえん麦、鳥と豚とすべての野の獣にはライ麦、すべての有益な動物には大麦、また温和な飲み物のためにはほかの穀物と同様に大麦がよい。
    18 これらの言葉を守って行うことを覚え、数々の戒めに従順に歩むすべての聖徒たちは、そのへそに健康を受け、その骨に髄を受けるであろう。
    19 また、知恵と、知識の大いなる宝、すなわち隠された宝さえ見いだすであろう。
    20 また、走っても疲れることがなく、歩いても弱ることはない。
    21 また、主なるわたしは彼らに一つの約束を与える。すなわち、滅ぼす天使はイスラエルの子らを過ぎ越したように彼らを過ぎ越して、彼らを殺すことはない。アーメン。
    (以上)



    (以下、鋭意作成中です。しばらくお待ち下さい。)


  • 「知恵の言葉」の歴史
  • 「知恵の言葉」の不明瞭な定義
  • "カフェインを避けること" で、本当に幸せになれるのか?
2.純潔の律法
3.什分の一献金
4.安息日の遵守
5.奉仕

■これらの戒律は本当に守る意味があるか



 2004年8月20日 管理人:ねこぱんち!



BACK