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ここ、平安朝に二人の戦闘センスにたけた少年少女がいました。
一人は高級役人の愛人の子として生まれ、義姉達にうとまれ身寄りを亡くした少女、また一人は生まれた時から戦う事だけを強要され、戦いの場を求めた少年。彼らは宗平親王(ムネヒラしんのう)に見込まれ内裏に招かれる。そして東宮になられた宗平親王鷹男(タカオ)の元で日々戦うことになる。 少女は琉憂(リュウイ)という。 花の季節、高級役人とその女房(身の回りの世話をする女性、現代の“女房”とは意味が違う)との間に生まれる。女房はお屋敷仕えを辞め、里吉野に戻る。自然豊かに恵まれて心清く育ち、容姿も母に似美しくあった。母子二人の貧しくも幸せな日々を送るが、その幸せも長くは続かなかった。琉憂が六歳の時、母は病死し、高級役人である父に琉憂は引き取られることになる。しかし愛人の子である琉憂に義姉達はいい顔をしないのだった。美しい容姿、優しい心にいやがらせはエスカレートし、この時代で女にとって最も大切な髪を切られてしまう。それを知った高級役人の父は美しくもありながら琉憂を男君として育てることにする。それからというもの流憂は父の期待以上に男君として立派に活躍するのであった。 そして運命の出会い。義姉・楊乎(ヨウコ)の東宮女御入りお付きの折り、東宮に出会い内裏に招かれる。その後琉憂はこれを新たな人生とし、麻のように儚くもまっすぐと立派に生きてきた事、これからもそのようであろうと心に誓い、麻登(アサト)と名乗り、東宮宗平親王鷹男にの側近く御仕えする事になる。このとき麻登は十三歳であった。 少年は昂羅(タカラ)という。 生まれは貧しい庶民の出だろうか、それはわからない。ただ、両親と思われる男女の去っていく後姿ははっきりと覚えている。昂羅は寺に売られた。そこは刺客養成組織、ひたすら戦う事を強要される。しかし、昂羅が一人前として世に出る前に組織は崩壊した。 行く場もなくさまよう昂羅、お忍びで出かけた鷹男。二人の出会いは思いがけなくも見事だっただろう。 ひもじさに耐えられなくなった昂羅はある山荘から食べ物を盗もうとする。そこを屋敷の雑色だろうか青年が現れ、悪しくも闘いになる。どう見ても分は刺客として育った昂羅にあった、あったはずだった。大きな昂羅の一撃はひらりと舞を舞うかのようにいともたやすくかわされ返り討ち。養成所でも一、二を争そうほどの実力だった昂羅には初めての完敗だった。が、青年は優しくしてくれご飯まで食べさせてくれた。そして今までのいきさつを聞き、「私の所で働かないか」と言った。 青年が東宮宗平親王と知り側近く御仕えするのもすぐ後のことだが、東宮の優しさに、今後人を殺めまいと心に固く誓い愛刀を締め、締登(テイト)と名乗り東宮宗平親王鷹男にお仕えする事になる。このとき締登は十四歳であった。 そしてまた、麻登と締登が出会うのもそれと同時期だがその話はまた今度。今は“のぼりびと”東宮鷹男の元で東宮を御守する。 |
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こんにちは、ラムです☆これから青色の題には自作小説を書いていきます。ジャンルは時代小説だよ。読んでね☆
<あらすじ> 時代は平安?主人公は二人います。麻登(アサト)と締登(テイト)です。いちお主なのが麻登です。彼らには暗い過去があるんだけど、ある日東宮に出会い内裏で働く事になります。そんな彼らを次々に事件が襲い・・・! はっきり言って、初心者なのでめちゃくちゃな所があると思うので“おや??”っと思ったら教えてください!でも、きつい突っ込みはやめてぇ〜(涙) ※人物にはたいてい二つ以上の名前があるので注意して読んで下さい☆ 受けが良かったら人物紹介でも出そうかな(@ω@) |