雪山遭難事件


2001年12月24日。この日生涯忘れられない日になった。

今日は誰もが知ってるクリスマスイブだ。
今日は前々から姉と姉の彼氏と俺とでスノーボードに行くことになっていた。
この日はホームゲレンデである岩手県のあるスキー場へ
スキー場に着くと朝一から混んでいた
俺は早速「午前券」を買いリフトに並ぶ
滑る時は一匹狼な俺はいつも別行動なのだ
イブとゆうことで姉の邪魔をしたくないという配慮でもある
姉思いの優しい弟なのだ
とりあえず今日はメイク(ジャンプ)よりパウダー(新雪)な気分
とりあえず頂上へ。

頂上はいつもはすいてるのだが今日は人が多い。
このスキー場でパウダースノーが滑れるのはここだけだ。
まずは準備体操がてらに一本滑ることに。
でかいスプレー(雪しぶき)をあげながら滑り降りる。
スノーボード暦3年。腕にはちょっと自信有り。
華麗に滑り降りる、そして思った

我ながら完璧

自己満足しながらまたリフトに乗り頂上へ
しかし頂上に着くとさっき以上に混んでいる!
しかも女連れのゲスボーダーが多い!!
やつらは初心者の女をわざと難しいコースに連れて行き自分の滑りを見せつけるまさに
ゲス

別に女連れに文句は言わない。むしろ羨ましいくらいだ。
しかし、ここは唯一パウダースノーが滑れるコース!
しかも、ここは唯一俺が俺であるコース!!
いやむしろ、俺の俺による俺のためのコース!!!
ちょっと言い過ぎた。反省

初心者=横滑り

横滑りとは自分には急すぎる斜面を安全に滑る手段である。
そして上の方式は初心者は横滑りを多様するとゆう方程式である。
頭のいい人はなぜ俺が怒っているかもうお分かりだろう。そう

初心者を上級コースに連れてくんじゃねー!

はっきり言ってパウダースノーを横滑りで削られるのはいい迷惑だ!
それ以前に初心者が無理に滑って怪我したらどーするんだ!
そして、かわいい子と一緒に滑るなんて、なんて羨ましいんだ!

色んな意味で怒りを抑えながらどうしようか考え俺の秘密のコースへ。
秘密のコースとは早い話コースを外れて滑ることである。
さっそく秘密のコースへ

さすがに秘密のコースだけあって人はいない
軽いストレッチのあと滑りはじめる。
でかいスプレーを上げながら快調に滑る、滑る、滑る・・・・・
笹の葉を華麗に避けながら滑る

え?笹の葉!

慌てて立ち止まる
俺としたことが少し奥に行き過ぎてしまった。
とゆうかかなり行き過ぎた!
このままでは本コースに出れなくなるので板をはずし登ることに。
しかし雪は深くて腰まで埋まる。おまけに思ったより急だ。
登るのを諦めとりあえずコースの方に滑れば多分出ると思いまた滑る。

うかつだった!

コースに出るところか木が生い茂り滑るのも困難に!
登るのも不可能。滑るのも不可能。歩くしかない!!
しかもコースのあると思われる方向には木が生い茂る斜面!!!
もちろん登るのは不可能

午前8時30分(推定)。滑り始めて30分。一人のスノーボード馬鹿

遭難

本気でまずいと思いとりあえず所持品チェックをする。
煙草・ライター・ポケットティッシュ・200円・リポビタンD
役に立つもの一切なし(泣)
とりあえずパニくらないように大丈夫だと自分に言い聞かせ落ち着く。そして

歩いて下山を決意!

とりあえず板をかつぎ斜面を下る
途中何度もコケて雪まみれになりながらも必死に下る、下る、下る・・・・・
かなりの時間を下ると平らな場所に出た
とりあえず休憩。リポビタンDで栄養補給をしようとポケットに手を入れる・・・ん?

ない!

貴重な飲料を落としてしまった!
おまけにティッシュまでない!これでは鼻もかめない!
鼻炎に悩まされる者にとってティッシュは必需品だ
とりあえずその場に座り込む。とりあえずどうするか俺は・・・

A・ひたすら歩く
B・寝場所を確保し救助を待つ
C・叫んで助けを呼ぶ

事を考え、頭の中でシュミレーションしてみた。
Cはまず無理だ。叫ぶにも限度があるしスキー場まで声が届くはずがない。
Bはこんな寒いところで寝ると凍死する。その前に暗闇に一人で居るのは怖い。
こうして俺はAを選択したのだった。

ひたすら歩く。足が埋まるので思うように進めないが根性で歩く。歩く。歩く。
歩いても歩いても景色は変わらない。振り返れば俺の足跡が・・・・・
とりあえずまた休む。疲れてその場に仰向けに寝る
もう体も精神も限界だ・・・・・不吉な考えが頭を過ぎる
ふと横を見ると木の間から空が見える
雲一つない快晴だ・・・・・ん?空?
いままで木が生い茂って空など見えなかった!もしかしたらこの森から出られる!

ちょっとした斜面を最後の力で登り森から脱出!!
そして下の方を見ると建物が遠くに見える!

助かった〜

ふらふらしながらも建物まで歩く
建物まで着くとどうやら建設中のなんかの施設のようだ
辺りを見回すとオッサン発見!
とりあえず近寄り「スキー場は何処ですか?」と聞く
どうやらそんなに離れていなく歩いて十分だそうだ
教えてもらった道を歩くとすぐにスキー場が見えてきた

スキー場に着くととりあえず姉達を探す
辺りを見回すとリフトの前にいた
向こうもきずいて歩いて来たそして
「午前券切れて一時間しても来ないからあと少しで捜索願い出すとこだったんだよ」
と言った。午後12時にリフト前待ち合わせだったのだ
ん?券が切れて一時間!?時計を見ると一時だったなんと俺は

4時間30分間遭難していた

まだ一本しか滑ってないのに・・・・・
午前券1500円払って遭難するとは全くアホ
とりあえず今日は午前だけ滑る予定だったので帰ることに
帰りの車の中深い眠りについた・・・・・

過去最低のクリスマスイブだった・・・・・

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