電脳椅子探偵  名探偵コナン殺人事件(解決編)


登場人物
電脳椅子探偵(コンピュータチェアディテクティブ):瀬広井 亜美 セビロイアミ 24歳
その助手:丹後 健作 タンゴケンサク 21歳

被害者:テュポーン
関係者:リヴァイアサン・エキドナ・パズス・ダゴン




健作「で、誰が犯人なんですか?」
亜美「その前にいつものやつを準備しなさい。」
健作「ハイ、わかりました。」

 健作がどこからともなくコンピュータチェアを押してくる。
 スポットライトがそこにあたり、亜美が仰々しくそこに腰を掛ける。
 そして、もったいぶる様に脚を組みなおす。
 さあ、解決編のスタートです。

亜美「被害者は立ち上がったりはできなかった。
   しかし、手元にあるものなら何とかできた。
   食べている途中だったおやつのドーナツ。
   読んでいるいる途中だった名探偵コナン。
   それらを使ってダイニングメッセージを残したのよ。」
リ 「それはさっき聞きました。だからどうしたんです。」
亜美「つまり、床に落ちているドーナツ。
   左手の名探偵コナンの2巻。
   右手のカバーのはずれた名探偵コナン3巻。
   これらから導き出されるメッセージはたった一つよ。」
リ 「だからなんなんですか。」
亜美「まだわからないの。バカなんじゃない?」
リ 「ホントーにわかってるんですか?」
亜美「わかっているわよ。
   手に持ってる本はなんでも良かったの。コナンでもなんでも
   ただ、本のカバーがついていればね。」
健作「でも、亜美さん。3巻はカバーがはずれてますよ。」
亜美「そう、そこがこのメッセージのミソなの。
   カバーをはずすことに意味があったのよ。」
健作「どんな意味があったのですか。」
亜美「あんたもまだわからないの?
   被害者は苦しみながらも犯人を示すメッセージを残そうとした。
   しかし、犯人にみつかるとそれを消されると思い、
   私のような聡明な者にしかわからないようにしたのよ。」
リ 「あなたが聡明ねえ。」

亜美「被害者のメッセージは
   本のカバーを『はずす』ことにあったのよ。
   両手に本を持っていたのはそのことをより、強調するため。
   そして、ドーナツが落ちているのは
   ドーナツの形で半濁点のマルをあらわそうとしたためだわ。」

亜美「つまり、犯人はあなたよパズスさん。」


   ドドーン

リ 「ええっ!」
健作「ええっ!」
エキドナ「ええっ!」(以下エ)
ダゴン「ええっ!」(以下ダ)

リ 「ええっ!お前らって居たの?」
エ 「いましたよ。最初から。ただ、セリフがなかったんです。」

健作「それよりも犯人です。本当なんですか。パズスさん。」
パズス「亜美さんのおっしゃるとおりです。
    ダイイングメッセージに僕は気がつかなかった。」(以下パ)

リ 「ええっ!お前も居たの?」

健作「動機はやっぱり…」
パ 「レアカードが欲しかったんです。あのレアカードが…」

 泣き崩れるパズス。あとはもう嗚咽しか聞こえない。


亜美「これで事件は解決ね。さすがワタシ。
   健作、帰るわよ。」


 亜美をチェアにのせ、押して帰る帰り道
 健作は「やっぱり亜美さんはすごいなあ」とメガネを輝かせるのでした。

 おわり


健作「あっ、忘れてました。
   亜美さんへの依頼は掲示板まで。
   その時に依頼文の最後に 『www』を忘れないで下さい。
   キチンとかいてくださいね。
    World Wide Web (セビロイアミ・瀬広井亜美)と」

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