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皆さんは、どんな時に「勉強」するだろうか。一般的に勉強というと学校の定期テスト、入学試験、資格試験や職業上必要な場合もある。ほとんどの人が、勉強は学校でするもので、ほかでは必要に迫られないとしない。勉強に対する嫌なことや辛い思い出が強いのではないか。
新聞やテレビを観ていてわからない言葉や気になった事が出てきた時、どうするだろう。周りの人に聞いたり、辞書で調べたりする。インターネットで検索する手もある。わからない事が出てくるごとにいちいち調べるのは面倒なので、大半はそのままにしている。ただ自分の好きな分野や趣味に関することだと話は違う。興味があることなら自ら進んで調べるのだ。これが勉強の本質である。
学びたい事が出てきた時、どんな選択をとるだろう。大学や専門学校へ入学する、通信教育を受講するという選択肢が一般的だ。通信教育は在宅でできるので手軽だが、学校に通うとなるとそうはいかない。金銭や時間の問題が発生する。これは通信教育をするにあたっても、少なからず出てくる。大学へ入るとなると、生半可な気持ちではやっていけない。勉強してみたいという気持ちと、勉強する環境とのギャップが大きく、挫折してしまうおそれがある。
お金や時間などの諸条件をできるだけ軽くする、初歩的な勉強法とは何か。それは自分一人で学ぶ「独学」である。だが勉強を始めるうえで、とりあえず独学でやってみようと思う人がどれだけいるだろう。長い学校生活による弊害のため、何をするにしても人に教えられなければできない、自主的に物事に取り組んでいけないといった考え方が、多くの人に刷り込まれている。独学したことがなく方法がわからないのも、大きな要因である。自分で勉強するうえでの道筋として、これから独学の方法について考える。
独学とは、学校に行かず人に教えられないで、専門的な知識をを自分一人で学ぶことである。だいたいの学問は独学が可能である。会話を主にした外国語の勉強は独学だけでは難しい分野だ。
独学の利点を挙げると、
などがある。欠点としては、
などが挙げられる。
それでは具体的に独学の方法を説明する。あくまでも私がよいと思う方法なので万能でもないし、人によって向き不向きもある。分野によってはそのまま適応しにくいこともあるだろう。できるだけ一般論として話を進めるつもりだ。一つの勉強方法として読んでもらえれば幸いである。
独学は次のような手順で進める。
各項目を詳しく説明していく。
独学の入口として、本による学習方法を説明する。今から勉強する分野にどれだけの予備知識を持っているかにもよるが、できるだけ少ない予算と時間で多くの知識を得るには、本を読むことが最適であり学問の基本でもある。その分野の専門家が数百ページにわたって書かれている内容をほかの情報媒体で探そうとすると、莫大な時間がかかる。情報を得るコストを考えると、本による学習が一番である。できるだけ多くの情報に触れることが学習の近道なのだ。
いよいよ勉強を始めるときがやってきた。本を買って読むことが第一歩である。これから本を買うわけだが、どこから手をつけてよいかわからない。たくさんの分野の本があって選べない。そのような疑問に答えながら説明する。
最初の段階として、勉強する分野の新書と文庫本を購入する。新書と文庫本を選んだ理由は、1冊当たりの価格が500〜800円と安価であることと、新書や文庫本が相次いで創刊されていて本の量が増加している点だ。一番の利点は価格が安いことである。同じ予算で単行本を選択するよりも、たくさんの本が買えるのだ。できるだけ多くの本を読むことが知識を得るうえで重要である。
本は実際に手にとって内容を確認して買いたいので、品揃えのよい大型書店に行く。新書や文庫本は出版社ごとに分類されているので、その中から自分が勉強する分野の本を探し出す。分野別に分けられていないため、目的の本を探すのに多少苦労するかもしれない。
大型書店でもすべての本が置かれてあるわけではないので、数か所にわたって探すことになる。書店によって品揃えが異なるので、店ごとの個性を見極める必要がある。一般的に、単行本よりも品揃えが豊富なので、この段階では探しやすい。本の後ろ側にその新書や文庫本に関連する本が載っている場合が多いので、本を買う参考にされるとよい。
どうしても書店に置かれていない本がある。ほかにもよい本があるのではないか。こんな疑問をもたれることもあるだろう。本の題名や著者、出版社がわかっているのならば、書店に取り寄せを頼まれるとよい。
未知の本を探すにはどうすればよいか。手当り次第に書店を物色するのも効率が悪い。そこでインターネット書店をおすすめする。インターネットを利用できる環境にあれば、書店を巡るよりも能率的である。実際に本を手にとって見ることができない欠点があるが、この導入段階ではたくさんの本を読むことに重点を置いているので、それほど問題はない。学習する分野に関連する単語を入力して本を検索する。新書と文庫本に限定して選ぶ。あとは選んだ本を購入して、郵送されるのを待ってればよいのだ。
私事だが、今住んでいる名古屋に「栄ブックセラーズ」という大型書店がある。1階から5階まであり、書店の一角に喫茶店が入っている。ここでは本を検索する端末が各階に数台設置してある。作品名(キーワード)、著者、出版社、ISBNコードでの検索、分野別や雑誌の検索もできる。各本が何階にあるのか、どの棚にあるのかまでわかり、この情報を印刷することが可能だ。店に在庫がなければ取り寄せてもらえる。非常に便利なシステムである。これを利用するとただやみくもに探す手間が省ける。全国にどのくらい同じようなシステムがあるかどうか知らないが、近くにあれば利用しない手はない。
講義でいえば新書や文庫本も含まれるだろうが、別にした。大衆向けの入門書は分野の幅広い知識が書いてあって、新書や文庫本と違って分野別に置かれている。入門書はあまり詳しくは説明されていないが、初めて勉強する人にとって敷居の低いところから入っていくほうがとっつきやすい。学問の何たるかがわかるので、次のステップへ進みやすく、独学の入口には最適な本である。
大衆向けの入門書を最初に持ってこないで新書と文庫本の後に持ってきたのは理由がある。新書は、2000円程度で売られている単行本に比べても書かれている内容に遜色はない。文庫本にいたっては単行本が数年後、文庫化されているだけである。(文庫本のために書き下ろされたものもある)定価が約3分の1なのでコストが安くすむのが一番の理由である。入門書の場合は書かれている内容の割には価格が1000〜2000円と高い。概論が書かれているので必要なのだが優先して買ってしまうと、限られた予算の中新書や文庫本の購入にしわ寄せが来るからだ。
入門書は数冊買うほうがよいのだが、財布の都合で1冊に絞りたいという人もいるだろう。そこで本の吟味をするわけだが、本の善し悪しはなかなかわかりにくく、選択に迷われるかもしれない。そこで簡単に選べるポイントを二つ挙げる。
一つは、初版ができるだけ新しい発行日の本を選ぶことだ。古い本が悪いとは言わないが、できるだけ新しい情報を得るほうがよい。情報が刻々と変化する理系や法律などの本は特に注意する。
二つは、刷数を多く重ねている本を選ぶことだ。これはその本がたくさん売れていることを示している。多くの人が買うのにはそれなりの理由があるのだ。
これで必ずしも良書を選べるとは限らないので、あくまでも参考として考えていただきたい。
勉強する分野に全く触れたことがない初心者の場合、多く出版されている新書・文庫本の中から、必要な本を選ぶことができないおそれがある。タイトルや目次を見ても、学問の中に入っている内容なのか、わからない。的外れな本ばかり買ってしまいかねない。こういう迷った人は、まずこの入門書を買うことをすすめる。初めての——、——入門とわかりやすいタイトルが多く、専門ごとに棚が分かれているので失敗する可能性は少なくなる。入門書の中から、次の段階に進みやすいように参考文献・読書ガイドが充実しているものを選ぶ。それがなくても、一冊読むことで分野の本であるかはわかるようになるはずだ。
新書・文庫本、入門書といっても世間には多くの書籍が流通しており、すべての本に目を通すのは無理である。限られた予算の中で本を吟味して買わなければならない。
この段階で購入した本は学習の第一歩としては十分な量で、最低限のお金の負担で最大限の知識が得られることを保証する。
どの本から読み始めてもよいが、まず入門書から入るのが筋であろう。学問の全体像を知るうえで大切なことだからだ。途中でわからない箇所が出てきたら、とりあえずもう一度読んでみる。それでも理解できないようなら、そのまま読み飛ばしてもよい。
あくまでこの段階ではたくさんの本を読む「多読」が目的で、無理して理解しようとして時間をかけるより、先に進んでいったほうがよい。それはほかの本を読めば解決されることかもしれない。たくさんの情報に触れることが理解への近道だ。わからない語句が出てきても同様で、いちいち調べないこと。調べたところで大した成果は上がらない。書いていない本のほうが悪いと思い、読み進めることに重点を置く。 もし気になった所、重要だと思った所があったら、線を引くよりも付箋を付けておくほうがよい。付箋なら本を閉じていても、チェックした箇所が一目でわかる。余裕があれば、本からはみ出している部分に、なぜ付箋を付けたのか単語でもよいから書いておく。再読するときに役立つからだ。
本を読み終わった時点で改めてはしがき、目次、あとがきを読み直しておく。本を読んだ感想と比べてみるのだ。こうしておくことによって次から本を選ぶ際の指標となる。それは本を選ぶとき、はしがきや目次から書かれている内容を読み取ることが多いからだ。
この調子でどんどんと読みつぶす。重要なところはほかの本でも繰り返し現れてくるので、ただ読んでいくだけで自然と頭に入っていくものである。
買った本を全て読み終わって、どんな感想を持っただろうか。おもしろかった本、難しかった本、よくわからなかった本、と色々あったことだ。実際に読んでみて、本の善し悪しが初めてわかる。多くの本に触れたことで全体像がおぼろげながら把握できたことと思う。本は一回読んだだけで終わりではない。気になるところがあったら、読み返すことが大事である。再読することで知識が定着するのだ。
大衆向けの入門書を一通り読み終えたところで、大学の講義に使われているような教科書を選ぶ。ここからやっと本格的に勉強しているという気分になってくる。 ここで選ぶ教科書は、講義での使用を想定して書かれていることが少なくない。学問の基礎を学ぶうえで十分な内容が提供してあり、勉強を次の段階へ進むためには最適な本である。入門書を読んでいるので、本の中身を見て買えるようになっているだろう。今回選ぶポイントは、はしがきと目次を見ることである。
はしがきには主に読者の想定、著書の概要、著者の主張が書かれている。大学の講義用と明記されている本もある。前の段階で買われた本のはしがきと読み比べてみよう。今まで読んできた本は、この分野を専門としない一般人向けに書かれている。今回は、学問として勉強していく人を想定していることがはしがきから読み取れるはずだ。
書かれている内容に関しては、目次を見ることでだいたい把握できる。興味のある箇所があれば、そこを開いて読んでみよう。見出しと内容がずれていないか、説明が明確であるか、などを調べる。これは本を吟味するうえで重要な点である。できれば数箇所確認しておいたようがよい。あまり与太話が多いと、ほんの厚さの割に内容が薄いおそれがある。慣れてくると本をぱらぱらめくるだけで、だいたいの内容や本の善し悪しがわかるようになってくる。
すでに読んだ入門書の読書ガイドや参考文献に書かれていた本も視野に入れて買う本を吟味していく。読書ガイドがついていると本を選ぶのに非常に役立つ。参考文献が文中に含まれている場合もあるので、興味を持った本があれば、メモや目印を付けていたほうがよい。多く参考文献として載っているものは、この分野では定番の書籍だということだ。最優先に購入する必要がある。
この段階から古本屋の利用をおすすめする。まずは学習している分野の学部がある大学を探し、その近くにある古本屋に行くことだ。なぜかというと講義が終わり不要になった本を学生が売りに来るため、分野の本が手に入りやすくなるのだ。講義で使った本を将来のために取っておくような学生ばかりではない。自分で買わずに図書館ですます学生さえいる。講義が終われば用なしなのである。このおこぼれにありつくには、前期が終わる10月前、特に多いのが卒業シーズンの三月だ。その時期をねらって古本屋に行く。多少探すのに手間がかかるが、費用が安くすむので有効に利用したい。
もちろん、文庫本やその他の入門書の購入に利用しても構わないが、なかなかピンポイントで探し当てることは難しい。数か所まわっても効率がよくない。最近の大型古本屋(新古書店)では、多くのスペースが漫画本で占められていて、思ったほど一般書籍は多くない。特に新古書店は本の回転がよいので、まめに足を運ばなければならない。古本屋の利用は、ベストセラーになった本と専門書に限ったほうがよいだろう。
この段階まで進んでくると、基礎知識はもうだいぶ身に付いているだろう。実感はなくても潜在的に情報は頭に入っている。これからどんどん専門書を読んでいく段階だ。興味のある内容の本を探し出し、中身を吟味して買う。気に入った著者の本を読み進んでいくのも効果的だ。その人が持っている感覚がわかり、学問を細分化し極めていくのにも役立つ。だが一つの考えを鵜呑みにしてしまうと、得られる知識が偏ってしまう危険がある。あくまで視野を広く持ったうえでの話である。
反対に、本を読んでいて理解不能だったり全く共感できなかったり、内容が薄い著者がいたら、二度と読まないというぐらいの覚悟が必要だ。貴重な時間とお金の無駄使いをさせた罪は重い。
専門書を読んでいくだけではなく、関連した分野にまで手を広げていくとよい。はじめは大衆向けの入門書を読む程度でよいので、幅広い知識を身に付けるようにしよう。視野が広がると、別の見方ができて発見が生まれるものだ。せっかくだから興味を持つ範囲を広くするきっかけにしていきたい。
今まではたくさんの本を読む「多読」に重点を置いてきた。これからは細かい部分まで注意深く読む「精読」をやり始める。
本の難易度が上がって、ただ読み進めるだけでは理解しにくくなった。本の価格も専門書となると割高になり、一度に何冊も買うのが難しくなるのも理由にある。これまで買ってきた本の知識を総動員して、詳しく読んでいかなければならない。
専門書や教科書だけではなく、これはと思う入門書もしっかり読み込んでいくのもよい。精読することで、何度読んでも気付かなかった発見があるかもしれない。
具体的にどう精読していくのかわからない人もいるだろう。なかなか内容を噛み締めながら読んでいく経験もないのが普通である。
読み進めていき、ふとわからない部分が現れる。周辺の文章から理解し、ほかの本から探しだす。ここまでは簡単にできるが、もう一歩踏み込んで理解を重視した読み方をする。一行一行に目を光らせていくわけだ。文章と文章との間に、説明されていない部分や論理の跳躍がないか、説明があやふやになっていないか、自分がきちんと理解できているかなど、細かく読んでいくのである。
図や表が示されている場合には、その意味を読み取る。著者の解釈と自分のものを比べてみる。もし異なるのであれば、なぜかを考える。
数式が示されている場合、定義の式と結論の式との間が省略されていることがよくある。経過が書かれていても、実際に自分の手で計算してみる努力が必要だ。式と式の間でどのような計算が行われたのか、どの公式が使われたのか調べる。式が間違っていることはよくあることなので注意したい。
例題や章末問題が載っている場合、実際にやってみる。これまで理解して読んできたのかがわかるはずだ。
最初は疲れるかもしれないが、読み進んでいくうちに理解が深まっていくのがわかるはずだ。慣れてくれば意識しなくても、ごまかされない読み方が身に付いてくる。
ここで多読と精読の違いについて考えてみる。多読をする意味は、無意識のうちに知識を頭に入れることである。覚えようとしなくても、何度も情報に触れることによって記憶する。一種の暗記法だ。本人はただ読んでいるだけなので、覚えなくてはいけないと力が入ることもない。最初のうちは無意味に覚える事柄が多いので、負担が少ないほうが長続きしやすいのだ。
精読はゆっくりと内容の理解に重点をおいて読むことである。普通に読んでいただけでは気付かなかった部分が浮き彫りになる。最初から精読すると時間ばかりがかかり、理解も進まない。下地がないままではいくらやっても無駄なのだ。精読はある程度知識が身に付いてから、多くの本を読んだ後だからうまくできるのである。
この段階では自分が納得すればよく、必ずしも記憶するのが目的ではない。たとえ一時期覚えたとしても、時間が経てば忘れてしまうものである。一冊の本に何がどこに書かれてあったのか、そこを見れば記憶が蘇る程度の読み方ができればよい。理解できていれば、知識は後からついてくる。
精読で重要なのは、論理的な読解力である。難易度の高い文章でも、読解力があれば理解できる。実際に読んでみると、内容は意外と簡単なことがよくある。理解するまでの多少の根気が必要なだけだ。読解力を向上させるには、多くの本に触れ、よく読むことだといえる。近道は存在しない。
今日、発行されていない分野がないくらい、たくさんの専門雑誌が存在する。コンピュータ関連の雑誌はコンビニにも置いてあり、発行されている量も膨大だ。
一般の書店に置かれている雑誌はほんの一部である。購入するにはインターネットなどで検索するのが一番だ。数が多すぎなければ、とりあえず最初はすべてに目を通したい。雑誌によって個性があるので自分にあった雑誌を探す。想定している読者によって難易度が変わってくる。週刊や月刊によっても異なるが、できれば数冊購読したい。
書店に置かれていない雑誌が多いので定期購読するとよい。送料を加えても普通に書店で買い求めるよりも安くすむことが多いし、書店に行って売り切れていたという事態にならなくてすむ。
専門誌の利点は、月に一回(週刊なら週一)発行されるため情報が新鮮なところである。新聞やインターネットのような媒体よりも速度の点は劣るが、特定分野の情報が濃縮されていることや、情報の信頼性が高い(その分野に精通していない人が書いた記事は、あやふやで不正確なことがある)ことが強みである。
雑誌は定期購読することに意義がある。連載されている記事が多く、特集のページが大きくとってある。これから購読される人はバックナンバーの記事を確認しておく必要がある。興味のある特集があれば購入しておこう。
雑誌で連載されていた記事がまとまって一冊の本になり、出版されることがある。雑誌の内容を大幅に加筆されることもある。雑誌内の広告に載っていることが多いので、特に昔の記事を得たい場合、関心のある内容であれば購入する。
情報が特定されているので、勉強する人の副読書としては最適である。記事の内容が飛び飛びで体系的な知識はつきにくいが、その分書籍だけでは得られなかった情報を知ることができる。最低でも1年くらいは続けて購読したい。買い続けて自分には合わないと感じたなら、ほかの雑誌に買いかえればよいのである。
本に関する方法論で最後になるのが図書館の利用法だ。図書館の本は手元にずっと置いておくことができないため不便である。
図書館は絶版になった本を探すときや、専門書の閲覧に利用する。本が大量にあるので、片っ端からつまみ読みするだけでも十分勉強になる。必要な本が見つかれば書店で買い求めよう。本の一部だけですむのであれば、コピーですませても構わない。
また勉強をする場として利用する手もある。何しろ図書館は静かである。周りは本ばかりで気が散る心配がない。なかなか集中できる場所がない、気分転換をかねて別の環境で学習したい人にはうってつけだろう。
図書館の利点は、大量の本があることと無料で借りられるということである。独学の第一歩で活用すると、実は経済的なのだ。お金を払って勉強を始めた場合は、途中でやめると使ったお金は無駄になってしまう。図書館を利用して本がただで読めれば、このリスクは回避できるわけである。だが図書館には入門書の類い(特に新書や文庫本)が置かれていないため、予備知識がないと入口で挫折してしまうおそれがある。
いつでもすぐ読めるように、本はできるだけ購入する。図書館はあくまでも補助的に利用したい。
これまでの過程では本や雑誌を読むという一方的な情報の流れだけだった。読んだ内容を本当に理解しているかという不安に陥るかもしれない。何となく覚えている程度の漠然とした記憶しかない人も多いことだ。
必要とする理解度が人によって異なるだろうが、せっかく勉強してきたのだから知識を十分に自分のものにしたい。どのくらい理解しているか確かめてみよう。
最低限、どの本のどこに何が書かれてあったかという程度の記憶があればよい。すべての内容を覚えている必要はない。疑問点があれば、そこを調べればよいのである。読んだ本の内容の記憶が曖昧なら、できれば再読してから次のステップに進んでほしい。これから、読んでいくだけでは難しかった理解の充実を行う。
本の精読をやったことで、一冊ごとの内容の理解は少なからず進んできたはずだ。今から学問の全体像を考えながら、内容の理解に努める段階に入る。
たくさんの本を読むことで、一冊ごとの主張に偏らず中立な視野がだいたい身に付いている。全ての情報をまとめて一つの理解とするために、本から得た情報を自分のものとして練り直す必要がある。それには内容をまとめてノートを作る作業が有効である。本当に理解しているかこの段階でわかるのだ。
まずノートを作るテーマを決める。学問の流れを見ていくつかの単元に分け、最初に何を持ってくればよいか考える。読んできた本で書かれている順序はそれほど変わらないので、参考になると思う。
できなけれは、自分が重要だと考える箇所、各本で説明が大きく取られている点を選択し、後から肉付けや並べ直しをすればよい。
決まった一つずつの単元について、各本の知識や情報を抜き取り、まとめていく。本を読みながら書き移していってもよいが、できれば本から語句や要点をメモし、自分の言葉で説明していく。ノートを作っているときは本を見なくて、メモだけでできるとよい。
この作業が難しいのなら、一つ基本となる本を決めて、その内容を中心に各本を見ながら説明を加えていく手法をとればよい。
ノートを作っていると、本ごとの長所・短所が表に現れ、各本が互いに補っているのがわかるはずだ。著者によって本に個性が出ている。
ノートに図や表、詳しい説明は書かなくてもよい。全体の流れが明確になり、本人が理解できればよいのだ。ノートに注を付け、どの本の何ページに書かれているかを明記する。知りたいときには専門書を参照すればすむ話だからだ。
自分で考えながらまとめていくので、細かい部分まで目が届く。実際に書き出す作業をすることで理解が深まり、新たな疑問点が出てくる。このことは学習にとってマイナスではなく、プラスである。わかったつもりになっていただけで、本当に理解していたわけではなかったのだ。
この作業は人に教えるときに似ている。わからない人に教えようとすると、まず何を最初に話せばよいか考える。順序よく説明するには、内容の大まかな流れがわかっていなければならない。自分が細部まで理解していなければ、相手に伝わらない。これと同じことを紙上で行うのが、まとめる作業である。実際の会話と違って質疑応答がないので、問題点を指摘されない欠点もあるが、理解しているか確認する簡単な方法である。
このメモを取りノートを作る作業を精読の段階でする人がいる。そう説明する書籍もでている。本の精読の項に加えなかった理由は、一つの本についてノートを作っても効果的ではないからだ。本それぞれに長所・短所があり、癖がある。一冊ごとにノートを作るのは骨である。たいていの箇所はほかの本と重複する説明があるからだ。癖のある本を一つずつまとめるよりも、全体を見回してノートを作ったほうがはるかに有益な資料となる。一つの学問をする過程でノートを作っているのであって、書評を書いているわけではないのだ。
ノートを作っていると、必要な情報のすべてが手元にある本に書かれていないことがわかってくる。
これから新たな情報源を探し出す段階に突入する。
疑問を解消するために必要な情報の収集を行う。多様な情報媒体から効率的に得るにはどうすればよいか、なかなか難しい問題である。
最初は本から調べていくのが筋である。インターネットを利用すれば手軽に情報が手に入ると考える人もいるだろう。インターネットを利用する場合だと、サイトごとに情報が分散していて多くのページを見ていかなければならない。本の情報に比べるとサイトは正確さに欠けるところがある。やはり原点に戻り、書店や図書館を巡っていくのが一番である。
本の目次や後ろに載っている索引を見ながら一つひとつ探していく。一見、インターネットに比べて非効率で面倒臭い作業に思われるが、得られる情報の質ははるかに高い。
どの媒体も万能ではなく、得意不得意がある。情報を探すために、適切な特長を持った情報媒体を選ばなければならない。
独学は人との双方向の情報伝達が難しいので、知識が情報媒体に依存しやすく一方に偏りやすい。そのためにもさまざまな情報と多方面から接する必要がある。
パソコンの普及が家庭まで進んできた。色々なサイトを見ている人も多いだろう。
一番の利点は情報の速度である。ニュースのサイトを見ていると、1時間に何度もページが更新されているのがわかる。また世界各国の情報が手軽に手に入れられるのも大きい。
特定の情報を得る方法として、
この二つが挙げられる。
サイトのアドレスがわかっている場合、本に載っていた内容の詳細や関連情報のページを直接見ることができる。情報の質が高く信頼性もある。ただしアドレスが掲載されていた本が発行されてから時間が経っていると、サイトがなくなっている可能性がある。
検索エンジンを利用する場合、知りたい情報に関するキーワードを入力して検索する。様々な検索エンジンが存在し、大きく分けるとYahoo!ジャパンに代表されるディレクトリ型と、gooに代表されるロボット型の二つがある。
ディレクトリ型は手動でサイトが登録されていて、階層ごとに分類されている。ロボット型はキーワードを含むサイトが自動的に検索される。それぞれの特長を理解しないとなかなか必要な情報にたどりつけない。特にロボット型の場合、キーワードを工夫しないと関係のないサイトまで選ばれ効率が悪くなる。今ではディレクトリ型、ロボット型の区別はつきにくく、互いの欠点を補ったサイトになっている。
わざわざ検索サイトに行かなくても、ブラウザのアドレスバーに直接キーワードを入力すればよい。あまり知られていないが、この方法が一番てっとりばやい。メジャーな単語を入れた場合、検索結果が出なくて直接そのサイトに飛ぶ。例えば文部科学省と入力すればこのサイトが表示される。
このほかにはリンク集から調べる方法がある。リンク集とは、分野ごとのサイトがまとめて掲載してあるページのことだ。有益なサイトが集めてあり、探す手間が大幅に省けるので、検索エンジンで調べてみるとよい。
ホームページを作っているのは善人ばかりではない。意図的ではなくても気づかずに誤った情報を流している場合もある。ジオシティーズのように無料でウェブスペースを提供するサービスもあり、だれでも気軽に情報発信できる時代になっている。情報の真偽は自分で見極めなければならない。
毎日読んでいる新聞の紙面やたくさん発行されている一般誌の中にも、求めている情報が少なからず含まれているものである。
専門誌ではないので必要な情報が得られるわけではない。分野にもよるが、学習に直結することは少ないので、あくまでも情報収集の補助的な役割として使う。
購読している新聞に興味のある記事が載っていれば切り抜いておく。一般誌の目次を見て内容をつまみ読みし、有益だと思えば購入する。この程度の利用で事足りるだろう。
新聞や雑誌は受動的な情報媒体である。欲しい情報が紙面に載るまで待っていなければならない。しかし情報が速く、紙に残る特長がある。手元にあればいつでも見ることができる。
新聞はスクラップするよりデータベースを利用したほうがよい。それは置く場所と作業の手間がかかるからだ。また収集し始める以前の資料は必然と集まらない。家庭では一種類の新聞紙か購読していないのがほとんどだ。紙面が限られているので、情報の取りこぼしがあるのだ。思ったほど効果があがらないので、データベースを活用するほうがよいだろう。
雑誌の場合、データベースのサービスは充実していない。雑誌の図書館のあるが、素人には敷居が高い。必要な情報が載っていれば、買っておく必要がある。また雑誌の紙面も限られているので、気になった記事をほかの媒体で調べ直す手もある。学習の入口として利用するのだ。
汎用性の高い新聞や雑誌にも、得意な分野がある。勉強を抜きにしていえば、情報収集といえば新聞が一般的である。テレビと並んで生活に密着している媒体だからだ。過去にさかのぼって調べたいと思うと、今説明した方法では無理がある。雑誌は店頭に置かれている期間が短い。新聞の縮刷版で調べるのも雑誌のバックナンバーを探すのも面倒だ。そんなとき手っ取り早いのが、ウェブ上のデータベースを利用することである。
データベースはサイトの検索のようにキーワードを入力して調べられるので簡単である。無料のサービスもあるが、ほとんどが有料であるため費用がかさむが、普通に多くの新聞を買うよりはるかに安くすむ。昔の情報まで一気に集められるのでうまく利用したい。
今では地上波だけではなくBS、ケーブルテレビなど多くの番組が観られるようになった。一日中ニュースなど同じものを流している専門チャンネルも増えている。 情報媒体としてはバラエティーといった娯楽も豊富で、汎用性が高い特徴がある。テレビも新聞や雑誌と同じように補助的な役割である。テレビ欄を確認して、興味がある番組や特集をやっていたら観るといった程度で十分だ。
テレビの利点として、映像と音声によって情報の伝達が行われるため、理解がしやすくなる。NHKのテレビ講座に学びたいテーマがあれば、ぜひ利用したい。内容が限られるが、気軽に授業の気分が味わえる。人に教えてもらう良さをあらためて感じさせられる。ケーブルテレビのように放送大学を観られる環境にあるならば、有効に利用したい。受講せず観るだけなら無料である。講座も豊富にあり、観るだけで十分勉強になる。
テレビは紙の媒体よりも受動的な要素が強い。それは録画しておかないと後戻りして情報が得られないからだ。テレビ欄は詳しくなく、何時何分にどの順番で放送するのか書かれていない。見逃してしまうとそれまでである。
ニュースやワイドショウから情報を得るだけではなく、勉強のきっかけになることも多い。ただ、わかりやすく説明する番組が多いため、得られる情報は思っているほど多くない。理由もなくついついだらだらと観てしまいがちである。生活に一番浸透している媒体なので、うまくつき合っていく必要がある。
ほかの学習媒体として手軽なのが通信教育である。資格や趣味などが多い通信講座、時間の融通がきく放送大学・通信制大学といったものがある。
ここまでくると「独学」という範囲からは外れてしまうが、あくまで費用や時間を考慮に入れた、学習形態の延長線と考えてもらいたい。独学では難しい問題も出てくるからだ。
通信制大学といっても卒業を前提としない科目だけ受講できる科目等履修生という制度もあり、行き詰まった時には有効な手段といえる。また、本格的に勉強を始めたいが時間の都合がつかない人にとって、通信制・放送大学は敷居が低い。
資格試験が勉強の目的の場合、通信講座はよい手助けとなる。受講料の8割が支援される教育訓練給付制度の対象になっている講座もある。支給対象になる人は格安に勉強できるので、積極的に利用したほうがよい。
通信教育で一番難点なのは、費用が割高になることである。勉強がやりやすくなる反面、お金がかかるのである。自分の理解度と予算と相談しながら活用する必要があるだろう。
大学はあくまでも科目等履修生や単位取得を目的としない聴講生としての利用にとどまりたい。通信制と違って先生と直接対面した授業なので、今までなかった質疑応答ができるメリットが増える。講義後にでもわからないところをついでに聞くことができるのは大きい。
ただ時間の融通が利かないのが難点だ。夜間や土日に開講している講義や、夏季や冬季の集中講義などを利用すれば、ある程度は解消される。全日制に通うとなると時間に拘束されるのも痛いが、費用がかかるのも大きな問題である。学習するうえでは最後の手段といえる。
大学や専門学校などのスクールに通うとなると、それなりの覚悟が必要である。費用もかかり後戻りできない状況になってくる。お金と時間の都合がつけば、本格的に勉強してみるのもよいだろう。独学ではできなかった人とのつながりが生まれ、同じ仲間を見つけることができる。
資格試験情報誌を見ると、スクールや模試の広告が載っている。前述した通信講座と違い、双方向の情報交換ができるが敷居は高くなる。資格取得が目的の場合、模試があると自分の実力がどれほどのものがわかり、合否の目安となる。試験は年に何度もないので、有効に利用したい。
知っている人に聞くことができれば、一番簡単である。そのためにも知人の専門分野は把握しておく必要がある。人の頭に入っている情報量は、役に立つかは別にして、膨大なことを知っておくべきだ。
独学で一番問題なのが、人とのつながりがないため、情報の交換が困難で知識が偏りやすいことだ。この欠点を補うのが人脈の豊かさである。
相手もあることなので、自分の都合で物事を進められない。メールのように気兼ねのない情報伝達手段もあるが、すぐに返事が来るものでもない。気まぐれの要素が強く不安定で、会話をもつまでの時間が長く即応性の低い媒体である。
人脈はいつどんなときに役立つかわからない。仲の良い友達同志の交流だけではなく、日頃から幅広い人脈を築く努力をしていく必要がある。
インターネットの利用で人脈は格段に広がる。昔は雑誌のような媒体でからサークルを知り、実際に会わなければならなかった。今ではネットにつながったパソコン、携帯電話から簡単に全国、世界中の人と知り合える。
特定の分野の人と知り合うには、専門のサイトやメーリングリスト、掲示板などがある。検索エンジン等で調べてみるとよい。
独学の方法を一般論として説明してきた。勉強の内容によって適応しづらい分野や実際にやってみないと身に付かないものもある。資格試験の場合、まず専門の参考書や過去問から入り、弱点を教科書で補う。自分の理解度によって、通信講座やスクールを活用する。スポーツの場合、実際に体を動かさないことには先には進まない。ただ学習といっても幅広い分野があり、進行の仕方も変わってくるのだ。
人それぞれ個性があるので、自分にあった学習方法を探していくしかない。試行錯誤しながら、自分なりの手順を考えていくのだ。
今まで自立した教育を受けていなく、初めて自分から勉強し始める人も多いだろう。実際に自分で計画を立てて実行することで、個々に合った勉強法が得られる。自分の学習方法が確立し勉強の流れが出来上がれば、ほかの分野にも比較的簡単に適応できるのだ。
自力で学習することで「勉強」に対する嫌悪感や拒絶反応もなくなり、むしろ興味や楽しさが生まれてくるのではないだろうか。
知的好奇心が出てくれば、しめたものである。興味のあることを学習していけばよいのだ。好奇心を持つことが勉強するにあたってどれほど重要であるか実感できる。
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