体温


いつもおもう
そばにある体温はあなたのもので
私は少しもあたたかくはない

血が流れていても
私は私をあたためてはくれない

あなたの腕で
あなたの体温で
私ははじめて温まる

だから
私のそばを離れていかないで

あなたが笑って言う残酷な言葉は
ナイフのようにつきささる
でも 
そんなことが悲しいわけじゃない
私の言葉が
あなたになにも影響を与えないことが
なによりも悲しい

そして
私の体温があなたをあたためていないことが
あなたにとって
私が形だけのからっぽな人形であることが
わかっているから
あなたをとても悲しい人だと 
そう思う