白い息


赤いマフラーを巻きながら
白い息をはきながら
君は顔いっぱいに
幸せそうな笑顔を浮かべた

僕は煙草の煙をはきだしながら
おめでとう
と言った

煙草の煙は
僕の一瞬の表情を
隠してくれただろうか

冬の寒さは
僕の体の震えを
ごまかしてくれただろうか

あのとき いえなかった言葉を
あのとき ココロから言えなかった言葉を
今 ココロから言おうと思う

幸せに

どうか 
その笑顔が
くもってしまわないように

冬の寒さとともに
凍り付いてしまった
僕の思いは
いつか きっと
春をむかえるから

君が幸せでいれば
きっと春をむかえるから