陽
午前の陽が
雲に隠れて
まるで夕日のように
あなたと最後にあった場所に
今は自分の力でいけるようになった
あなたと会うときは
必ず
雨が降っていた
それは
あなたの後ろめたさを
隠すためだったのかもしれない
最後の夜も
雨だった
それでも
あなたは嘘をつけなくなった
私も嘘を
かくせなかった
雨でも涙は隠れなかった
午前の陽は
雲に隠れて
夕日のように
あの日のことを
思い出しながら
車は
夕日のような陽に
包まれていく