ある冬の日


寒いね
という言葉と
やたら月が綺麗
だったことしか
なぜか思い出せない

もっとたくさん話しただろうし
星ももちろんでてただろうに

それでも

少しずつさめていく酔いと
おなかいっぱいの体で
寒さと月に
つつまれていた

そして確かに幸せだった

そんなあの夜を
私はきっと忘れない
私はきっと忘れられない