あの頃の


優しさを
忘れてしまったわけではない
せつなさを
忘れたかっただけ

叶わないと
わかっていた恋も
終わりを告げて
いつのまにか
新しい恋が始まっていた

それでも

あの頃の
想いは
確かに在ったんだ

過去という時間の中
今とは違う自分の心の中に
想いは
確かに在ったんだ

さよならを
告げることもなく
終わった恋が