一言、二言

過去の一言、二言
 2011年7月30日  「新・魔獣狩り」読了
 夢枕獏氏の「新・魔獣狩り」をついに読了。
 このシリーズ、なんと最初の巻は1884年2月の「魔獣狩り 淫楽編」から始まり、サイコダイバーシリーズとして続いていった。そうして12巻が出た後に13巻目として「新・魔獣狩り1 鬼道編」が1992年7月に出版される。昨年ついに「新・魔獣狩り13 完結編」が2010年11月にシリーズ25作目として出版され完結を迎えた。

 最初の頃、「新・魔獣狩り」が出始めた当初は出るたびに読んでいたのだが、間隔があき過ぎて内容がわからなくなってしまい、途中で読むのをやめることにした。全部出つくしたら一気に読もうと! そうして今年、3か月あまりで「新・魔獣狩り」の1巻から13巻まで一気読み。無事読み終えることができた。

 本書は伝奇作品の最高峰のシリーズの一つ・・・・・・と、言いたいところなのだが、結論から言うと全体的に間延びしすぎ。各巻の間があき過ぎていて、それぞれの巻で同じようなことを繰り返しており、無駄が多すぎるというのが正直な感想。最後の12、13巻は嘘みたいな内容の濃さであったが、その勢いで書いてくれれば10巻以内で収まったのではないだろうか。

 ちなみに「魔獣狩り」の前半部である「魔獣狩り 淫楽編」からの12冊については、短い期間で濃い内容で書かれており、十分読み応えがある。最近、ノン・ノベルから新装版が出たので、未読の方はお薦め。

 ということで、不満点もあったものの、物語を集約すればその出来には十分に満足させられた。さらに言えば、学生時代から追ってきたシリーズであったので、終わってみれば一抹の寂しさもある(終わる前は早く完結編書けよ、とか思っていたのだが)。
 壮大な長編とまではいかなくても、短編くらいで各キャラクターの活躍が楽しめる作品が出てくれればなぁと思わずにはいられない。また、彼らに会うことができるであろうか。

 さて、夢枕氏にはあと「餓狼伝」と「獅子の門」を完結してもらわなければ。他にもいろいろとシリーズ作品があったのだが、さすがにもう覚えきれなくて・・・・・・

 2011年7月29日  貴志フィーバー
 昨日と今日の購入本
 「鍵のかかった部屋」 貴志祐介(角川書店)
 「ガラスのターゲット」 安萬純一(東京創元社)
 「結晶銀河 2010日本SF短編集」 大森望/日下三蔵編(創元SF文庫)

 なんかここ数年、貴志氏の新刊本を立て続けに読んでいる気がする。夢じゃないよな・・・・・・と、失礼なことを考えつつも、全ての作品、楽しませていただいています。
 特に今作は「硝子のハンマー」「狐火の家」に続く作品ということもあり、“期待大”。近代的な密室をうんと堪能させていただきます。

 2011年7月23日  色々
 本日の購入本
 「翼のある依頼人 慶子さんとお仲間探偵団」 柄刀一(光文社)
 「小説あります」 門井慶喜(光文社)
 「プラチナタウン」 楡周平(祥伝社文庫)
 「GOSICKⅧ 下 ‐ゴシック・神々の黄昏‐」 桜庭一樹(角川文庫)
 「別冊図書館戦争I 図書館戦争シリーズ5」 有川浩(角川文庫)
 「夜明けのパトロール」 ドン・ウィンズロウ(角川文庫)
 「心臓狩り3 異形の領域」 梅原克文(角川ホラー文庫)

 本日は大量購入。他にもジェイムズ・エルロイをどうしようかとおもったけれど、これは文庫化を待つことにしよう。

 購入したなかでの注目本は柄刀氏、梅原氏、ドン・ウィンズロウの3作。これらは早めに読んでおきたい本。特に梅原氏のは3部作の完結編。どれも読むのが楽しみだ。

 2011年7月22日  値段が高い
 本日の購入本
 「MM9 invasion」 山本弘(東京創元社)
 「背後の足音」 ヘニング・マンケル(創元推理文庫:上下巻)

 ヘニング・マンケルの「背後の足音」の値段だが、上下巻で1冊が1200円(税抜き)。ちょっと高くないか? 翻訳権の問題とか、最近話題のスウェーデン・ミステリとかということもあるのだろうけれど、文庫であれば1冊1000円以内に抑えてもらいたいところ。まぁ、ヘニング・マンケルの作品だけというわけではないのだが、特に上下巻の作品であれば考慮してもらいたい。

 既にシリーズを追い続けている人しかターゲットにしていないということなのか。初めてこのシリーズに触れようと思っても、この値段を見たら腰がひけるわなぁ。

 2011年7月17日  なんとなく購入
 本日の購入本
 「嘘」 北國浩二(PHP研究所)

 北國氏の作品は3冊くらい読んでいるのだが、一時期の歌野氏や乾くるみ氏を思わせるような作風という印象。内容を見た限りでは今作もそんな感じかなという気がするのだが、特にガチガチのミステリというわけでもなさそうな・・・・・・。

 本屋で見かけて、今週購入本が少なかったということもあり、なんとなく購入してみた。

 2011年7月16日  宮部みゆき フェア?
 今週の購入本はこの一冊のみ
 「チヨ子」 宮部みゆき(光文社文庫)

 同じく光文社文庫から「スナーク狩り」「長い長い殺人」「鳩笛草 燔祭/朽ちてゆくまで」「クロスファイア」が新装版として刊行。これらは既読であったので、未収録作品が集められた「チヨ子」のみを購入。

 2011年7月9日  二文字のタイトル二冊
 昨日の購入本
 「希 望」 瀬名秀明(ハヤカワ文庫)
 「煙 霞」 黒川博行(文春文庫)

 今日も本を買ってまとめて、と思っていたのだが、本日は購入本はなし。

 昨日2冊買ったのだが、そういえば瀬名氏の作品を買うのは久しぶりのような気がする。元々たくさん作品を出す作家ではないということもあるのだが。
 そういえばデビュー作が角川の第2回ホラー小説大賞を受賞した「パラサイト・イブ」であることを思い出すと懐かしい。
 この作品は第一短編集ということであるが、普通の短編集はすでに出ているので、色々なところに書いていたものを集めたという形式での初の短編集ということなのであろう。これも読むのが楽しみである。

 2011年7月7日  今年の“如き”
 本日の購入本
 「生霊の如き重るもの」 三津田信三(講談社ノベルス)

 刀城言耶シリーズの最新刊。刀城言耶の若き日に体験した事件を描いた短編集。
 安定したシリーズゆえに、読むのが楽しみな作品である。

 2011年7月3日  反 動
 出張中、一時期かなり本を読んでいた。その反動が出て、先週はほとんど本が読めず。そんなわけで、今日UPした感想はわずか3冊。今月はこのまま読書量が落ちそう。

 先週までの出張中、かなりの積読本をクリアできたのだがそれらを挙げてみると。

 「スタバトマーテル」 近藤史恵(中公文庫)
 「殺人ダイヤルを捜せ」 島田荘司(講談社文庫)
 「螢 坂」 北森鴻(講談社文庫)
 「闇先案内人」 大沢在昌(カッパ・ノベルス)
 「黒死館殺人事件」 小栗虫太郎(ハヤカワミステリ)
 「エラリー・クイーンの新冒険」 エラリー・クイーン(創元推理文庫)
 「亡霊たちの真昼」 ディクスン・カー(創元推理文庫)
 「灰色の女」 A・M・ウィリアムスン(論創海外ミステリ73)
 「サーズビイ君奮闘す」 ヘンリー・セシル(論創海外ミステリ76)
 「月は無慈悲な夜の女王」 ロバート・A・ハインライン(ハヤカワ文庫)
 「ロックンロール・ウィドー」 カール・ハイアセン(文春文庫)
 「深夜勤務」 スティーブン・キング(扶桑社文庫)
 「ぷろふいる傑作選 幻の探偵雑誌1」ミステリー文学資料館・編(光文社文庫)
 「ラヴクラフト全集1」 H・P・ラヴクラフト(創元推理文庫)

 結構な数なのだが、実はもうちょっと読めるかなと思っていたのだが・・・・・・。これから暑くなるので読書量の低下が心配。

 2011年7月2日  昨日、買った本
 今日も本屋に行ったものの、特に購入本はなし。
 昨日、購入した本
 「神獣聖戦 Perfect Edition 上下」 山田正紀(徳間文庫)

 山田氏の「神獣聖戦」を購入。しかも“Perfect Edition”。単行本で出た時には躊躇してしまったが、文庫化されたので購入。大長編なので、いつ読むことになるかわからないのだが、手元に置いておきたい1冊である。来年くらいにでも読もうかな?

 2011年7月1日  出張から帰ってきましたー
 原書房様から本をいただきましたー。今日まで出張中であったので、報告が遅れてしまいました。すみません。

 「密室晩餐会」 二階堂黎人編(原書房:ミステリー・リーグ)

「不可能犯罪コレクション」に続く、本格ミステリ・アンソロジー集。今作も二階堂氏による編集。
 執筆陣は、大山誠一郎、麻生荘太郎、安萬純一、天祢涼、小島正樹、加賀美雅之
 鮎川哲也賞、メフィスト賞、カッパ・ノベルス登竜門など、登場の仕方はさまざまであるが、間違いなく期待できる新進作家たちが集められた作品集である。