城平氏といえば、「名探偵に薔薇を」という作品を書いたのみで、なかなか新刊が出ず、いつのまにか漫画の原作者として活躍していた。もう、小説は書かないのかと残念に思っていたのだが、ようやくここに新刊が。どのような作品を書き上げたのか楽しみでならない。
まさか、今年も麻耶氏の作品を読むことができるなんて・・・・・・。これからは、隔年くらいで出してくれると期待してもよいのではないだろうか。いや、そんなことはあるまい。
第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作は、
「鬼畜の家」 深木章子(みき あきこ)
「檻の中の少女」 一田和樹(いちだ かずき)
の2作が同時受賞となった。この2冊を実際に読んでみたのであるが・・・・・・
どちらもよくできているのは確か。ただ、第1回、2回の作品のようなインパクトは味わうことができなかった。端正ゆえに、記憶に残りにくいという感じ。
また、同時受賞という点については、「鬼畜の家」のみを大賞として、「檻の中の少女」は従来のように優秀作とかそういった賞に据えれば良かったのではないだろうか。
なんとなく作風からして「檻の中の少女」は軽めに感じられてしまう。重厚であれば良いというわけではないが、「鬼畜の家」のほうは十分に受賞に耐えうる作品と言えよう。むしろ、同時受賞にしてしまうと、どちらも良い作品というよりは、どちらも並みの作品というイメージでとらえてしまう。今までこういった賞において2作同時受賞で両方がすごい良いという作品には出会えたことがないので、どうも良いイメージでとらえることができない。
そういえば、第1回、第2回で受賞した方の2作目はまだなのだろうか。むしろ受賞者ではない「少女たちの羅針盤」を書いた水生大海氏のほうが活躍しているように思えるが、そろそろ2作目も期待したい(専業作家でないのであれば、次の作品というのも難しいのかな?)。
そんなこんなで来年の第4回作品も楽しみに待ち望むこととしたい。
2011年5月7日 復活! 銀河ヒッチハイク・ガイド
本日の購入本
「愛しの座敷わらし」 荻原浩(朝日文庫:上下)
「伯林星列」 野阿梓(徳間文庫:上下)
「新銀河ヒッチハイク・ガイド」 オーエン・コルファー(河出文庫:上下)
「NOVA4」 大森望編(河出文庫)
「銀河ヒッチハイク・ガイド」の著者と言えば、ダグラス・アダムス。なぜ、この“新”のほうが異なる著者になっているかといえば、ダグラス・アダムスが既に故人であるから。その意思を継ぎ続編となる作品を書いたのは、日本では知名度はないものの本国では人気作家であるオーエン・コルファー。あとがきを見る限りでは、絶賛の嵐のようであるが、実際のところはどうだろう。何にしても、これが本当の最終巻ということなので、じっくり読み上げたいと思っている。
2011年5月5日 ゴールデンウィークも今日までか
飛び石連休であったが、ゴールデンウィークも今日でお終い。思ったほど本が読めなかったのが現状。4月の末が全然本が読めずに、最近になって慌てて、一気読みで数冊読破。
どうにか、「鬼畜の家」と「三題噺 示現流幽霊」は読み終えることができた。あとは、この週末で「檻の中の少女」を読み終えることができればと思っている。
それと現在「神の棘」を読書中。昨年話題なった本であり、2冊完結の本。ようやくⅠ巻を読み終わったが、Ⅱ巻を読み終えるのはまだしばらくかかりそう。
他にも読みたい本やら、読まなきゃならない本が目白押しで、どれから読めばよいのか迷いっぱなし。
2011年5月1日 ホーガン四連続
ホーガンといってもハルクの方ではなく、ジェームズ・P・ホーガン。
先週「内なる宇宙」を読み終わり、本日感想をUP。これで「星を継ぐもの」から続く四部作を全て読むことができた。今年の読書目標として読んでみたのだが、連続で読んでよかったと思えるシリーズ。
基本的には一冊ずつで話は完結しているものの、きちんと謎を残しながら次巻にひきつぎ、次の巻でそれを解決してゆく。地球人にまつわる秘密と、巨人族との交流を見事に描き切っている。SF史に残る傑作と言えよう。またいつか再読したいと思っている。