一言、二言

過去の一言、二言
 2008年12月29日  今年はこれまで
 今年はこれで更新終わり。来年は1月4日か5日くらいから更新してゆく予定。

 ということで、年末恒例の“Grand U-gnol”ミステリランキング!!

 □2008年ベストミステリへ

 このランキングを簡潔ではありますが、一年の総括に変えさせていただきたいと思っております。
 (別に例年、一年の総括などやってはいないが)

 それではまた来年。みなさんよいお年を。

 2008年12月27日  まだまだ購入
 本日の購入本
 「贋作ゲーム」 山田正紀(扶桑社文庫:昭和ミステリ秘宝)
 「オリンピックの身代金」 奥田英朗(角川書店)
 「本格ミステリ・フラッシュバック」(東京創元社)

 もう新刊は無いと思っていたら、見逃していたものが一冊あった。それも“昭和ミステリ秘宝”の一冊とあらば、買わないわけにはいられない。でも、このラインナップのなかで、山田正紀氏のチョイスというのは、やや新しすぎる感じがするのだが。

「オリンピックの身代金」は買うかどうしようか迷っていた本。他サイトの書評などを見て、購入することに決めた。奥田氏、久々の大作という気がする。

「本格ミステリ・フラッシュバック」は1957年から1987年までのミステリ小説を紹介するガイドブック。これもミステリ読みであれば、一家に一冊は置いておかなければ。

 2008年12月26日  今月の購入はここまで?
 今週の購入本
 「サイモン・アークの事件簿Ⅰ」 エドワード・D・ホック(創元推理文庫)
 「年刊日本SF傑作選 虚構機関」 大森望・日下三蔵編(創元SF文庫)
 「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦(角川文庫)
 「横溝正史探偵小説選Ⅲ」(論創社:論創ミステリ叢書)

 とりあえず、このくらいで年内の新刊は出揃ったもよう。今月の購入本はこんなところか。まぁ、本屋でうろうろしていれば、また購入したくなる本が出てくるかもしれないが。

「サイモン・アークの事件簿Ⅰ」のあとがきをパラパラとめくっていると、なんと著者のエドワード・D・ホック氏が今年の1月に亡くなっていたとのこと。享年77歳だそうだ。海外ミステリ短篇における巨匠というべき人が亡くなってしまったのは、実に惜しいことである。

 2008年12月20日  久々のでかい買い物
 本日の購入本
 「本格ミステリ・ワールド2009」 島田荘司監修(南雲堂)
 「幻影城の時代 完全版」 本多正一編(講談社BOX)

「本格ミステリ・ワールド」は昨年購入しなかったので、今回も買うつもりはなかったのだが、本屋で中身をパラパラとめくっていたら、なんとなく購入したくなった。評論っぽい対談が多いようなので、意外と今年度の総決算を別の視点から見る事ができる本なのかもしれない。今回読んで、内容が良ければ来年も買うことにしよう。

 今まで購入した本で1冊の値段が一番高いものといえば「山尾悠子作品集成」であろうか。それに継ぐ、かどうかわわからないが今回購入した「幻影城の時代 完全版」は税抜きで5,800円。なかなかの値段だ。しかし、これは買いであろう。たとえ読まずに本棚に飾るだけであったとしても。

 2008年12月19日  なかなか買う本も無く
 本日の購入本
 「GOTH モリノヨル」 乙一(角川書店)
 「タイムマシンのつくり方」 広瀬正(集英社文庫)

 乙一氏、久方ぶりの新作・・・・・・なのだが、すこぶるコストパフォーマンスが悪い。文字が大きく、100ページにも満たない文章と、本の半分近くある写真。しばらく待っていれば、他の作品とあわせて、1冊の本として別に出そうな気もするのだが・・・・・・結局買ってしまった。

 広瀬正・小説全集の最後をかざる作品は、ショートショートを集めた作品。しかし、この全集、結局まだ一冊も読んでいない。来年以降、ゆっくりと読むこととしよう。

 2008年12月15日  最近の購入本
 最近の購入本
 「南極(人)」 京極夏彦(集英社)
 「太陽の坐る場所」 辻村深月(文藝春秋)

 京極氏の怪作(?)「どすこい」に続く、同系列の作品が長年の沈黙をやぶりついに登場。その名も「南極(人)」。うーん、タイトルを見たかぎりでは、どんな内容なのかまったく伝わってこない。ただ、なんとなくトンデモ系の臭いがぷんぷんしてくる。

 辻村氏の新作は全くのノーマークであり、本屋に行って見つけた本。初の講談社以外のところから出版された作品。帯に書いてある内容を読むと、なにやら折原一氏が描くような内容のよう。それを辻村氏が描くとどうなるものか。これも読むのが楽しみである。

 2008年12月14日  ランキング総括(海外編)
 海外ランキングについては、まず「本格ミステリベスト10」から。こちらは私も投票したのだが、私自身は勝手に「ナポレオンの剃刀の冒険」が鉄板で1位になるだろうなと思い込んでいた。と、思いきや実際にはこの作品、それなりに評価を得ているものの、1位というほどの評判は得る事ができなかったよう。しかも、実際に1位になった作品を見ると・・・・・・これが来たのか、とちょっと首をかしげてみたり。

 今年は海外本格ミステリは豊作の年といえるであろう。そこそこにレベルの高い作品が多く出版され、ランキングを見てもきちんと本格ミステリ作品で埋め尽くされている結果となっている。ただ、これといった強烈な作品はなかったようで(私は“ナポレオンの剃刀”がダントツだと思っていたが)、投票はばらけたような状態になったという気がする。


 その他のミステリランキングについては、似たりよったりの結果といってよいであろう。
 今年の2強ともいえるのが「フロスト気質」と「チャイルド44」の2作。一般的なミステリが好きな人は「フロスト気質」、多少あくの強いものが好きだという人は「チャイルド44」と分かれたのではないかと勝手に思い込んでいる。でも「フロスト気質」は楽しく読めたものの、基本的にはやっていることは他のシリーズ作品と変わらないようにも思えるのだが。

 本当はジェフリー・ディーヴァーもいれて3強と言いたいところなのだが、今回の「スリーピング・ドール」はちょっと弱めの作品。サスペンスミステリという内容には主人公の気質があっていなかったように思える。もう少しページの厚さが短めでもよかったのではないだろうか。

 他には久々登場のデニス・ルヘイン「運命の日」も大きくとりあげられているのだが、個人的にはこれはミステリ作品ではないように思える。

 思わぬ収穫は「20世紀の幽霊たち」。こちらはジョー・ヒルという作家の短編集。これがまたスティーブン・キングの息子だというから驚き。

 さらには昨年末に出た「狂犬は眠らない」という作品が根強くランキングのベスト20位以内に食い込んでおり、意外と落とせない一冊なのかもと思い始めてきた。

 また、今年の話題作としては本屋の店頭をにぎわせてくれた「深海のYrr」。こちらも面白そうなので是非とも読んでみたいと思っているが(既に買ってはいる)分厚いページ数で上中下の3巻組みということで、ちょっと手が出しにくい。

 2008年12月12日  ついにロースンの短編が!
 最近の購入本
 「天外消失−世界短篇傑作集」 早川書房編集部・編(ハヤカワミステリ1819)
 「探偵小説は 「セカイ」 と遭遇した」 笠井潔(南雲堂)
 「ひぐらしのなく頃に解 第四話〜祭囃し編〜 中」 竜騎士07(講談社BOX)

 今回の目玉商品は、なんといってもハヤカワミステリ「天外消失−世界短篇傑作集」。そのなかでも表題になっている「天外消失」は、評判は何度も聞いていたのに、今まで入手することができなかった作品。ようやく念願かなって読む事ができるしだいである。

 ・・・・・・それにしても、最近読書も更新もやや滞りがち。もう少し、気合を入れて読書にのぞまねば。そういえば、ランキング総括の海外編がまだなので、なるべく土日にはアップしようと思っている。

 2008年12月9日  ランキング総括(国内編)
 国内ランキングについては、“思っていたよりも伊坂氏が強かった”というのが一番の印象。
 この「ゴールデンスランバー」という作品は去年の11月に出版されたもので、あまり今年の作品という気がしていなかった。にもかかわらず、これが軒並み1位、もしくは上位にくいこんだというのは、それだけ良い作品であるということなのだろう。これで伊坂氏に残されているのは、直木賞をとることくらいか。

 新人賞としては「告白」の湊かなえ氏。今年一番の話題作であり、本屋の店頭をにぎわせた作品である。

 また、大いなる話題・・・・・・といってもミステリ界の一部かもしれないが、牧薩次氏の「完全恋愛」も色々な意味で話題を提供したといってよいであろう。私はまだ読んでいないので、年末年始の楽しみにしておきたいと考えている。

 健闘賞ともいえるのが三津田信三氏と道尾秀介氏。まだまだ一般的な知名度は低いと思われるが、新進のミステリの書き手としてがんばってくれているのはうれしいことだ。

 ダークホース賞、はたまた、今年のブレイク賞としては柳広司氏があげられるだろう。どのミステリランキングでも「ジョーカー・ゲーム」がとりあげられているのはご承知の通り。ようやく氏の代表作といえるものが出たと言ってよいのだろう。

 あと、個人的なことだが、私は毎年恒例の「本格ミステリベスト10」に投票したのだが、そのなかで法月氏の作品はかなり上位にくいこむだろうなと思っていたのだがそうでもなかった。これは、いろいろなアンソロジーで小出しにしすぎたせいか、または珍しく2冊も作品を出したため、票がばらけてしまったのかもしれない。
 また、貴志祐介氏の「狐火の家」も思っていたより票が伸びなかったような気がする。これもまた、怪作「新世界」が出て、票がばらけてしまったということなのだろう。

 結果としては、ほぼ10位から20位以内が固定されているように感じられるが、そのなかでひときわ飛びぬけたものというのはなかったように思える。ゆえに、今年の作品で強烈な印象を残すというものは少なかったようにも思える(「新世界」あたりはある意味非常に強い印象を残しているが)。
 だからといって、決して不作の年というようには思えなかったので、佳作が量産(よい意味で)された年というのが今年のミステリ界を振り返っての印象である。

 2008年12月6日  今年気になったランキング本
 今日、「2009本格ミステリ・ベスト10」が届いた。今年も引き続き、投票したので、献本としていただく事ができた。
 やはり、ジャンルを絞っているゆえに、他のランキングとは異なる結果になっている。


 これで、各種ランキング本もそろったということで、気になる本を一気に紹介。

 「告 白」 湊かなえ(双葉社)
 今年は、これといった本命がいなかったせいか、全体的にばらけた結果となったように思える。そんななかで、今年一番の注目といってもよい本はこれであろう。全国の本屋も年末はこの本を売ることに力を入れてゆくのではないだろうか。

 「ジョーカー・ゲーム」 柳広司(角川書店)
 柳氏といえばミステリ界ではそこそこ名がしれている作家だと思うが(私自身は2冊くらいしか読んでいない)、この本によりブレイクを果たしたといえるだろう。今後も、もっともっとミステリ系の良作を書いてもらえればと期待したい。

 「完全恋愛」 牧薩次(マガジンハウス)
 今年、全くのノーマーク本。とある有名作家が別名義で出している本ということであるのだが・・・・・・各種ランキング本では名前を伏せているのだが、これって伏せる必要があるのだろうか。一応、本の後ろのほうのページに、その有名作家の名前がきちんと出ている。
 実は私自身は、この作家の本はそれほど好みではないのだが、ここまで絶賛されているのなら読んでみようと思い、今日購入してきた。

 「20世紀の幽霊たち」 ジョー・ヒル(小学館文庫
 最初は、色々な作家のアンソロジーかと思っていたのだが、ジョー・ヒルという一人の作家のホラー作品集とのこと。実はなんとこの作家、スティーブン・キングの息子だとのこと。作家という職業についていたことすら知らなかった。
 といった、さまざまな要素により、これも本日買ってきた。

 「狂犬は眠らない」 ジェイムズ・グレイディ(ハヤカワ文庫)
 昨年末に出た本のようだが、密かなブームになっているらしい。あらすじを読んだ限りでは、ランキング上、この本こそが2009年海外ミステリ界のバカミスNo.1というようだ。これは既に購入してるのだが、今すぐにでも読みたい本。

 2008年12月5日  ランキング本、続々
 今週の購入本
 「Classical Fantasy Within 第二部 第六話 ポルタトーリの壺」 島田荘司(講談社BOX)
 「このミステリーがすごい!2009」(宝島社)
 「週刊文春 12月11日号」
 「告 白」 湊かなえ(双葉社)

 年に一度の「週刊文春」と「このミステリーがすごい!」をさっそく買ってきた。この両者は近年、似たり寄ったりのランキングになりつつあるので、ひとくくりにしてもよいくらい。詳細はまた後日。

 そして、さっそくランキング本を見て、買ってきたのが「告白」と「ジョーカー・ゲーム」の2冊。これらが今年一番の話題の国内ミステリランキング本と言ってよいであろう。

 また、ミステリとは別物だが、ライトノベルスのランキングと漫画のランキングも出ているので、ますます出費がかさみそうだ。