一言、二言

過去の一言、二言
 2007年03月30日  中村雅楽探偵全集を・・・
 本日の購入本
 「團十郎切腹事件 中村雅楽探偵全集1」 戸板康ニ・日下三蔵編(創元推理文庫)
 「荒涼の町」 ジム・トンプスン(扶桑社文庫)

 中村雅楽探偵全集は先月出版されたもので、購入する気はなかったのだが、HP上で面白いという評判を聞き、つい買ってしまった。全5巻で2ヶ月ごとに出るのだが・・・・・・しかもこの本、650ページもあるし・・・・・・また、積読になっちゃうのかなぁ・・・・・・。

 最近、ジム・トンプスンの本が扶桑社文庫から立て続けに出ている。少したまってきたので、これも消化していかなければ。この勢いで、未訳作品を全部出版してしまえばいいのに、と、思っている。

 2007年03月28日  結局、レクター博士
 本日の購入本
 「ハンニバル・ライジング」 トマス・ハリス(新潮文庫 上下)

 トマス・ハリス、久々の待望の新作は・・・・・・やっぱり、レクター博士か。いままで書いた全作品5作のうち、最初の「ブラック・サンデー」以外は全部レクター博士じゃん。まぁ、売れすぎちゃったから仕方のないことなのかもしれないけど。

 今回の作品はレクター博士が空を飛ぶのかと思いきや・・・・・・あぁ、ライジングって“誕生”を意味するんだ。そんなわけで、幼少期からレクター博士が成長してゆく過程を描いた作品。

 2007年03月24日  ミステリーYA!からもう一冊
 本日の購入本
 「雨の恐竜」 山田正紀(理論社:ミステリーYA!)
 「死のハーレー街」 ジョン・ロード(論創海外ミステリ63)
 「西尾正 探偵小説選Ⅱ」(論創ミステリ叢書 第24回配本)

 初めて今日、“ミステリーYA!”が書店に置かれているのを見た。この企画の本は以前、通販で折原氏の本を買い、それ以上は買うつもりがなかったのだが、ミステリ系サイトの書評で山田氏の作品の評価が良く書かれていたので、「雨の恐竜」を購入してみる事にした。山田氏らしくないミステリと聞いているのだが、どんなものか。楽しみに読むことにしよう。

 論創社の新刊は久々の長編、「死のハーレー街」。ジョン・ロードという作家は日本ではさほど有名ではないのだが、カーター・ディクスン氏と共著「エレヴェーター殺人事件」を書いているので、そちらで多少有名かもしれない。しかし、実のところ144冊の推理小説を書いた実力者とのこと。これは期待してもよいのではないだろうか。

 2007年03月23日  りすか、ひさびさ
 本日の購入本
 「百万のマルコ」 柳広司(創元推理文庫)
 「ゆらぎの森のシエラ」 菅浩江(創元SF文庫)
 「新本格魔法少女りすか3」 西尾維新(講談社ノベルス)

 柳広司氏の作品は全部読もうとは思っていないのだが、「百万のマルコ」という作品の短編のひとつを以前、アンソロジーで読んだことがあり、それが印象に残っていたので、この本を購入してみた。牢屋のなかでマルコ・ポーロが語る、とんでもない冒険譚。おかしな謎を囚人達と楽しもう。

 今月の創元社からの日本SFシリーズの一冊は菅浩江氏の初長編作品。1989年にソノラマ文庫にて出版されたもの。内容をぱっと読んだ限りではSFというよりはファンタジーよりのような感じがするのだが、実際のところはどのようなものか。じっくりと堪能してみよう。

「りすか」は、なんと2年ぶり。前作からずいぶんと長くたったものである。ただ、この作品、「ファウスト」に掲載しないで、西尾氏主導で書いていればとっくに書き上げられていたと思うのだが・・・・・・。一応、次回の第4巻で完結になる予定とのこと。

 2007年03月21日  ウェブリング
 このサイトは“探偵趣味倶楽部”と“海外ミステリファン”という2つのウェブリングに参加していた。そのうちの“探偵趣味倶楽部”のほうが2005年6月に終了し、残りの“海外ミステリファン”のみに参加しているという形になってしまった。
 そのときにすぐに“探偵趣味倶楽部”の表示を削除してしまったのだが、その後、気になるものを目にした。というのは、“探偵趣味倶楽部”が終わった後も、その表示をそのまま残しているサイトが多かったのである。そうすると、残しているサイトに対して、うちのHP上でそのリングが途切れてしまうので、それはどうかと気にしていたのだ。
 そんなこともあって、このたび復活! したのだが・・・・・・うまくリングが機能しない。おかしいなと思い、調べてみたらなんと、ウェブリングそのもののサービスが終了となっていた・・・・・・なんてこった。
 というわけではあるが、くやしいので今後もそのまま残しておくことにしたいと思っている。

 2007年03月17日  献本と通販と
 ここ最近、原書房様から連続して献本をいただいている。こんな弱小サイトなのに本をいただけるなんて、まことに心苦しい限りである(もちろんきっちりともらっているが)。今回いただいた本は、
 「五瓶劇場 からくり灯籠」 芦辺拓(原書房)
 こちらは、歌舞伎作家・並木五瓶を主人公として、多数の実在の人物を登場させながら繰り広げられるミステリ絵巻。江戸時代ならではの謎と怪異が盛り込まれた短編集との事。これらの短編のなかには既出作品もあるようだが、基本的には遠い昔からこの作品を構想し、そうしてとうとう完成に至ったという芦部氏の力作である。じっくりと読みふけりたい一冊。


 また、最近創刊されたらしい理論社の“ミステリーYA!”であるが、これが一行に本屋で見つけることができない。ということで、通販で一冊買ってみることにした。その購入した本がこちら、
 「タイムカプセル」 折原一(理論社:ミステリーYA!)
 内容はタイムカプセルを埋めた10年後に、次々と奇妙な手紙が元のクラスメイトに届くというもの。なんとなくこれだけ聞くと「沈黙の教室」などを思い起こしてしまう。また、さらには本の後半が袋とじになっているという仕掛けがされている。どんな秘密が隠されているのか、これまた楽しみな本である。

 2007年03月15日  いろいろと出てはいるようだが
 本日の購入本
 「眩惑されて」 ロバート・ゴダード(講談社文庫 上下)

 色々な本が出ているようだが、購入したのはゴダードの新作だけ。既刊本は全て読んでいるので、今回も続けて購入。毎年のように続けて新作が出ているのはすごいと思うのだが、なかなか処女作の「千尋の闇」を超える作品が出ないということもまた事実。まぁ、そこまでいかないにしても、そろそろ海外ミステリ・ベスト10内に入る作品がないと寂しい気もする。今作はどんなものか?

 2007年03月13日  今年も新・本格推理の季節
 本日の購入本
 「エドマンド・ゴドフリー卿殺害事件」 ディクスン・カー(創元推理文庫)
 「ヨコハマベイ・ブルース」 香納諒一(光文社文庫)
 「新・本格推理07」 二階堂黎人編(光文社文庫)
 「嘘は刻む」 エリザベス・フェラーズ(長崎出版)

「エドマンド・ゴドフリー卿」はハードカバーで持っているのだが、読むきっかけがつかめず、積読のまま。そこで今回の文庫化を記念して読むことにしようと思う・・・・・・まぁ、読むのはそのうちということで。

 香納諒一氏の積読も少々たまり気味。最近の香納氏は新刊の刊行も順調であり、さらには文庫化されていなかった本が立て続けに文庫化されている。そんなこんなでなかなか手が付けられない。とりあえず、この作品は連作短編集とのこと。ページも手ごろなので、手をつけやすそうではある。

 一年に一度の楽しみ「新・本格推理」の新刊。これはじっくりと一つ一つの作品を吟味していきたいと思っている。ゆっくりともったいぶりながら読んでいこう。

 久々のフェラーズの新作は長崎出版の<Gem Collection>の新刊から。この企画、ずいぶん順調に本を出してきている。昨年の12月から始まって、毎月1冊で早くも4冊目の出版である。これは早く読まねば追いつかない。しかも、面白そうな本ばかり出ているからさらにやっかいなことである。

 2007年03月10日  人狼城フェア
 いや、タイトルのとおり“人狼城フェア”なんて本当にやっているのかわからないのだが・・・・・・

 なんのことかといえば、先月に紹介したとおり、「2007 本格ミステリ・ベスト10」のオールタイム・ベストで「人狼城の恐怖」が4位になり、廃刊となっていた文庫が復刊されることとなった。そのオールタイム・ベストの投票に私も参加していたのだが、するとそこでの文章を「人狼城の恐怖」の帯にコピーとして掲載したいという話をいただいたのだ。その件を快諾した後、献本をいただいたので実際に使われているということはわかったものの、なかなか本屋で見かけることができず、実際のところ本当に使われているのか心配していたのだ。そして、昨日ようやく本屋にて新しい帯が付いた「人狼城」を目にする事ができた!!

 実際のその本を見ることができた喜びから、つい文庫版のほうも買いそろえてみたくなり(当然の事ながら「人狼城」はノベルス版でそろえている)、献本でもらった3巻以外の、1、2、4巻を購入してきてしまった。これを機に久々に読んで、感想をUPしてみたいと思っている・・・・・・とはいえ、実際に読むのは今年中という事で・・・・・・

 ちなみに私以外にも各巻で別々の人のコピーが帯に掲載されているのだが、どうやら「2007 本格ミステリ・ベスト」にて投票した人の文章でこれはというものを選んだようである。
 「第1部 ドイツ編」 森村進氏(法哲学者)
 「第2部 フランス編」 加賀美雅之氏(作家)
 「第3部 探偵編」 ugnol(もちろん私)
 「第4部 解決編」 三田皓司氏(日本推理作家協会会員)
 という面々がそろっている。はずかしながら、やはりアルファベットの私が浮いていて、しかも胡散臭い気がするが、いまさら言ってもしょうがないこと。少しでもいいから、このコピーが売り上げに貢献できればなどと願っているところである。

 2007年03月09日  エルリック7巻完結
 本日の購入本
 「苦いオードブル」 レックス・スタウト(ハヤカワミステリ1797)
 「白き狼の息子」 マイクル・ムアコック(ハヤカワ文庫)

 何故かコンスタントに出続けている気がするレックス・スタウトの新作(正しくは新作ではなく未訳作品ではあるが)。家の中に、探せば読んでいないスタウトの作品がぞろぞろと出てきそうである。これらも早めに整理せねば。

 この「白き狼の息子」にて去年から続いていた“エルリク・サーガ”も全7巻完結となった。今のところ3巻まで読んだので、今年中を目処に全部読んでしまおうと思っている。なにしろ、この後に5月、7月と“エレコゼ・サーガ”が出ることになっているのだから・・・・・・

 2007年03月07日  シュピーゲル
 昨年読んだ「マルドゥック・ベロシティ」に続き、冲方丁氏の「オイレンシュピーゲル」を読了し「スプライトシュピーゲル」を現在読書中。「ベロシティ」を読んで以来感じることは、冲方氏が“エルロイ”化しつつあるなぁ、ということ。

 スラッシュで切り分けるぶつ切りの言葉使い、ハードボイルド・チックな雰囲気、複雑なプロット、そしてダーティなイメージをかもし出しつつアクションSFを展開させている。これらの雰囲気は「シュピーゲル」シリーズになっても変わりなく続けられている。ただし、「シュピーゲル」のほうは、出版社が富士見ファンタジー文庫、角川スニーカー文庫というライトノベル作品ということもあって“エルロイ”調もいささか和らいではいる。とはいえ、ライトノベルであるにもかかわらず、取っ付きにくく感じられるような硬さや構成の複雑さが、そこここに見受けられるように書かれている。

 とりあえず、これこそが冲方丁氏が「マルドゥック・スクランブル」以後に見出した、もしくは身に付けた作調というものなのであろう。ただ、その作調は良しとしても、現在の「シュピーゲル」シリーズに一言付け加えるとするならば、各キャラクターに設定されたトラウマ合戦についてはいささか食傷気味である。

 2007年03月03日  3月の注目作は?
 H・R: ひな祭り、フゥーーー
 ugnol:・・・・・・まぁ、自分には全然関係のない行事だけど

 H・R: ugnolさん、早くも3月になりましたよ
 ugnol:そうだねぇ、歳をとると時間が経つのが早くなるねぇ

 H・R: そんな達観してないで、今月の注目作品をいっちゃってくださいよ


 ugnol:今月の注目作と言えば、なんといっても理論社からの新レーベル、“ミステリーYA!”だろう
 H・R: また、新しい企画が始まりましたね! ugnolさんの注目作品は何ですか?

 ugnol:うーん・・・・・
 H・R: あれ? どうしたんですか??

 ugnol:いやぁー、それが注目作品がないんだよねぇ
 H・R: えぇーーー、そんな!

 ugnol:3月のラインナップも折原一氏、篠田真由美氏、山田正紀氏、と微妙なメンツなんだよね
 H・R: うーーん、そうかなぁ

 ugnol:理論社のHPに行くと、今後のラインナップの予定が来年までたてられているんだけど、
    注目作家というよりは、あまり興味のない作家やもう読まなくなった作家が多いんだよね
 H・R: 本格ミステリの路線からは若干外れているわけですか

 ugnol:そんなわけで、好きな作家の作品が出たときだけ買う、という感じでいこうと思っている
 H・R: まぁ、様子見というところですかね


 ugnol:それ以外では角川ホラー文庫から小林泰三の「忌 憶」
 H・R: 一年ぶりの新刊ですね

 ugnol:光文社文庫からは二階堂黎人氏編集、「新・本格推理07」
 H・R: もはや毎年恒例、どんな新人が飛び出すか期待大!

 ugnol:そして新潮文庫からトマス・ハリスの「ハンニバル・ライジング」
 H・R: いい加減、レクター博士でひきずるのも・・・・・と思いつつ、読んでみたい一冊


 2007年03月01日  2月分は全て購入
 本日の購入本
 「毒 魔」 G・M・フォード(新潮文庫)
 「片眼の猿」 道尾秀介(新潮社)
 「ハルさん」 藤野恵美(東京創元社:ミステリ・フロンティア)
 「バビロニア・ウェーブ」 堀晃(創元SF文庫)

 元記者で、現在は作家をしているコーソという主人公が活躍するシリーズ第4弾が「毒魔」。なんと116名の大量毒殺事件を描いたサスペンス作品とのこと。これは読むのが楽しみだ。

 昨年ブレイクした道尾氏の今年最初に刊行された本がこの「片眼の猿」。なんでも特殊な能力を持つ私立探偵が活躍する内容であるとのこと。これも早めに読んでおきたい本。

 ミステリ・フロンティアの最新刊は「ハルさん」という連作短編集。ミステリを用いて娘の成長を描いた作品らしい。どんな内容なのか、想像がつかない・・・・・・ということで、これも早めに読んでみよう。

 最後の一冊は1988年に徳間書店から出版された本の初の文庫化。今後、創元社ではこういう日本のうもれたSFを文庫で出版していくとの事。これはまた読む暇もないくらい買わなければならなくなりそうだ。