一言、二言
2003年9月27日 復刊 ハヤカワポケミス
今月下旬にハヤカワポケットミステリの15冊が復刊されるということで今日は一路東京まで出てみた。本当はネットによって本当に出ているのかどうか確かめたかったのだが、うまく捜せなかったのでとりあえず足を運んでみることにした。そして行き先は神保町。何件か本屋を回ってみたところ、あった! それも15冊そろっている本屋を。
さてその中からどれを買おうと考えた結果、後から欲しくなっても困るので全部買うことにした。
(バカです)
で、そのラインナップは
171『美の秘密』ジョセフィン・テイ
220『曲った蝶番』ジョン・ディクスン・カー
243『闇からの声』イーデン・フィルポッツ
253『名探偵登場(4)』早川書房編集部編
365『海軍拳銃』フランク・グルーバー
404『強盗紳士ルパン』モーリス・ルブラン
418『爬虫館殺人事件』カーター・ディクスン
476『死の序曲』ナイオ・マーシュ
492『自宅にて急逝』クリスチアナ・ブランド
610『旅人の首』ニコラス・ブレイク
646『アデスタを吹く冷たい風』トマス・フラナガン
654『見ざる聞かざる』ミニヨン・エバーハート
720『悪魔とベン・フランクリンン』シオドア・マシスン
912『パリの狼男』ガイ・エオドア
971『殺人を選んだ7人』ロイ・ヴィカーズ
持って帰ってくるの重かったです。でもサイフは軽かったです。
参考までに買った本屋は神保町の“書泉グランデ”。今日の昼、私が買った 1時30分にはまだ全巻15種類そろっていた。その後、近くの三省堂にもよってみたのだが、そちらは10種類しかおいてなかった。
これからもこういった復刊フェアやってくれないかなぁー。しかし今月の生活大丈夫か!?
2003年9月20日 復刊 創元推理文庫
先週くらいから「東京創元社文庫復刊フェア2003 」の本が書店に並んでいる。その中からミステリー関連の本を購入してみた。
『ホッグズ・バックの怪事件』F・W・クロフツ
『赤い拇指紋』 オースチン・フリーマン
『穢れなき殺人者』 ブリス・ペルマン
『アブナー伯父の事件簿』M・D・ポースト
『人生の阿呆』 木々高太郎
この他にもSF関連の書籍が復刊されたもののそちらは予算の都合等でパス。また、すでに持っているのだが、アントニイ・バークリーの「ピカデリーの殺人」が新しいカバーになっていたので、心動いたのだがこれも予算の都合でパス。
近年クロフツの本などは限られたものしか本屋に並んでいないのでこれは良い機会である。また、事件簿シリーズで最近手に入らなかった“アブナー伯父”も持っていなかったので、こういった復刊はとても助かる。あとは「マックス・カラドスの事件簿」あたりも復刊してもらえると嬉しいところだ。オースチン・フリーマンは丁度、去年くらいから「ソーン・ダイクン博士の事件簿」を読んでいたところなので長編を読むのが楽しみである。
次は月末に予定されているハヤカワ・ポケットミステリの復刊を待つのみ。しかし、ハヤカワ・ポケットミステリの復刊本て、どこの本屋に行けば置いてあるのだろうか? これは東京まで出ねばならないのだろうか・・・
2003年9月15日 ミステリー・リーグ Second Stage
近年、綾辻行人以降に出た新本格ミステリー作家によって書かれた著書があまり出版されなくなってきている。そうした現状を打破せんと新本格作家に活躍の場を与えるものとして、原書房による「ミステリー・リーグ」、文藝春秋による「本格ミステリ・マスターズ」などの企画が創られている。最近の本格ミステリーというと、この2つの企画から良作が出ているように思える。しかし、今年になってから「本格ミステリ・マスターズ」のほうでは続々と新刊が出版されているのに比べ、「ミステリー・リーグ」のほうは1月に出版された霞流一氏の「呪い亀」以降新作が出ていない。まさか「ミステリー・リーグ」はもう・・・などと心配する中、ようやく今月に2冊が出版された。
「天正マクベス 修道士シャグスペアの華麗なる冒険」 山田正紀著
「本格的 死人と狂人たち」 鳥飼否宇著
そしてミステリー・リーグではこの2冊に対して、“セカンド・ステージ”のスタートと銘うっている。
これは2周年を迎えたということで、とりあえず一区切りということのようだ。
さらに、これからの出版予定の著者陣を見てみるとミステリー・リーグもまだまだといえよう。これは本当に楽しみなことであるし、失礼ながら終わらなくてよかったと、ほっとしている。
従来の新本格作家のみに関わらず、良質なミステリーをどんどん届けつづけてもらいたいと切に願いたいところである。
2003年9月12日 修道士カドフェル
今月発売の光文社文庫の中から一冊をピックアップ。
「死を呼ぶ婚礼 修道士カドフェルシリーズ5」 エリス・ピーターズ著
このシリーズはもともと社会思想社の現代教養文庫より出版されていたのだが、社会思想社がなくなってしまい、それを受けて光文社文庫にて復刊ということになった次第である。わたしは教養文庫のほうでは買っていなかったので、これを機に集めてみることにした。
で、推薦をしたいところなのだが、まだようやく一冊目を読了したばかりのところである。よってあまり大きなことは言えないのであるが、第1巻を読んでの感想は「とても面白い!」といえる本であった。わざわざ復刊にいたるのだから面白くて当然だともいえるだろう。読む前に抱いていたガチガチの堅いようなものではなく、普通のエンターテイメント・ミステリーとして十分に楽しめる作品である。これは年齢などを問わず、誰でも楽しむことができ、誰にでも薦められる本といってよいであろう。
もっていない人はこれを機に集めてみてはいかがかと。
2003年9月10日 一番嫌いなのは・・・
江戸川乱歩全集第7巻「黄金仮面」(光文社文庫)購入
さて、ここで突然であるが、「江戸川乱歩氏の作品で一番好きな作品は何ですか?」
このように質問されたらなんと答えるだろうか?
私はどうかといえば、はっきりと答えることはできない。
短編では「二銭銅貨」「D坂」「赤井部屋」等々とあるし、
長編では「孤島の鬼」「陰獣」「三角館の恐怖」と一作品のみを選ぶことはできない。
しかし、もし「江戸川乱歩氏の作品で一番嫌いな作品は何ですか?」
と聞かれたら、迷わず一作挙げることができる。
そう、「黄金仮面」である。
これに対してわざわざ理由を述べる必要はないであろう。わかる人にはわかるはずだし、このように思っている人も結構いるのではないだろうか。そんな私にとって曰く付きの“黄金仮面”がついに登場である。
ただ、全集を集めようと思っているので買ってはみたものの、あえて読むべきか、それともやはり読まざるべきか・・・
2003年9月9日 さて、どちらから
昨年、古川日出男という作家が書いた「アラビアの夜の種族」という作品が話題になった。この作品はどちらかといえば、SF系の作品として評価されていたかと思う。
その古川氏の新作が今月出版された。
「サウンドトラック」(集英社)
白地に赤いラインの表紙が気に入ってしまい、つい購入してしまう。内容は帯に書いてあるのをみると青春巨編ということである。私が主として読んでいるミステリー系のものとはまた異なるジャンルであるのだろうが、たまにはこんな本もよいのではないだろうか。
ただ、困ったことがひとつある。去年出版された「アラビアの夜の種族」も手元にあるのだが、まだ読んでいない。さて、どちらから読めばいいのだろうか。
いっそのこと2冊一編に読んでみるか!?
2003年9月6日 海外ミステリファンWeb Ring
今日正式に
海外ミステリファンWeb Ringに登録。探偵趣味倶楽部に続いて二つ目のWeb Ring 登録である。
これからもいろいろな形でこのHPの活躍の場を設けていければなぁ、と考えている。
まぁ、あまり一気に手を広げないでゆっくりと、とも思っている。
今日、松尾由美著の「安楽椅子探偵アーチー」(東京創元社)を購入。
発売しているのは知っていたのだが、この著者の作品はあまり読んでいなかったので今回はスルーしようかと考えていた。そして今日、本屋で手にとって見ると、名探偵はなんと“椅子”であると書いてあるのだ。なんとその名のごとき“安楽椅子探偵”これは買わずにはいられまい。俄然興味を持ってしまった。連作短編ということなので読みやすそうである。早めに手をつけたいものである。
2003年9月5日 講談社ノベルスと“ファウスト”と
今月の講談社ノベルスはこれ!
「新本格謎夜会」 綾辻行人+有栖川有栖:監修
「四季」 森博嗣
「蛇棺葬」 三津田信三
私にとって一番の期待作は三津田氏の作品。前作「作者不詳」がツボにはまったため、その次の作品というものを期待していた。「作者不詳」はミステリーではあるもののホラーよりの作品であった。今作は帯に“密室殺人”と銘打たれているがさて、どんな内容であろうか。読むのが楽しみな一作である。
そして今月の目玉といえば
「ファウスト 創刊号」
小説のラインナップは舞城王太郎、佐藤友哉、西尾維新、飯野賢治。
これは本当に“今”の作家を集めたという感じがする。これこそ時代が作り上げた雑誌といえるであろう。
通常あまりこういう雑誌形式のものは読まないのだが、この「ファウスト」は読んでみようかなと考えている。感想もUPできたらしてみたい。
2003年9月4日 ボストン・テラン再び
去年の海外ミステリーの話題を総なめにした「神は銃弾」。その著者ボストン・テランの2作目がとうとう日本上陸。タイトルは、
「死者を侮るなかれ」(文春文庫)
それにしても帯などで紹介されている“暴力の詩人”という呼び名はすごい。
と期待はしているものの、やはり読んで見なければ何もわからない。ある意味、本当のテランに対する評価というものは本書によって決まるのではないだろうか。
さぁ、どこまでやってくれるのか。読む前から楽しみである。
2003年9月2日 クックのテイクン
近年活躍している外国の作家の中の注目する1人にトマス・H・クックという作家がいる。おもに文藝春秋の文春文庫から本が出版されており、その数多くの著書が年末のランキングに載るという人気作家である。独特の作風を持っており、過去の記憶や事件を掘り起こしていくという物語が多く書かれている。
今年も「闇に問いかける男」(文春文庫)が7月に出版されている(まだ読んでいない)。
という作家で私はクックの本を集め読んでいる(読んでいないものも結構あるのだが)。よって、クックの作品はだいたいチェックしていたはずなのだが、先月ネットで新刊を調べていると「テイクン(下)」トマス・H・クックという著書が掲載されている。えっ! そんな本知らないぞ。それに下ということは上巻も出ているのか!?
慌てて本屋へ直行し捜してみる。ところがその出版社が竹書房文庫となっており、いままで購入したことのない出版社のためなかなか捜せない・・・おっ! 見つけた。
なるほど竹書房文庫というのは主に映画化された作品をノベライズ化したものが出版されているのかと理解する。そういえば、スターウォーズの小説とか、しょっちゅう見かけていたなぁ。今までさほど注意したことはなかったが。
というわけで、
「TAKEN(テイクン)」(竹書房文庫 上、下) ゲット!
どうやらこの本はあの有名なスピルバーグ監督の映画をノベライズ化したもののようである。よって、クックが書いてはいるもののオリジナルというものではないだろう。
内容はSFのようであり、宇宙人による誘拐(アブダクション)を描いたものであるらしい。これはクックがどんなふうに描いているのか楽しみである。今年の隠れざる名作となることに期待!