黄昏の獲物


 都内の女子大生・桂木亜沙美が誘拐された!友人の栗村夏樹は、誘拐直前、亜沙美に会ったことから、事件を追うことに。

 1億円の身代金を要求後、犯人からの連絡は途絶え、同じ頃、秩父で女性の無残な焼死体が発見される。その焼死体は身元判別不明になるかと思われたが、口の中に入っていた新聞紙から誘拐された女子大生との関連が疑われる。また新聞紙のおかげで歯が無事に残っており、誘拐された亜沙美の歯の主治医・佐伯紀実代によって亜沙美とは別人と判明する。歯科医・佐伯の提案による識別法から、歯から焼死体は別の異なる人物であったことが判明される。

 その後、桂木亜沙美の着ていたコートが青森県で見つかるがその後捜査は膠着する。しかし焼死体の女性の亭主、小暮信秀が焼死体は自分の嫁ではないと警察につめよってきたことから捜査は急展開する。小暮は、桂木亜沙美の父親玄太郎に恨みをもっているのだった。小暮に疑いがかかるが、小暮には誘拐事件当日のアリバイがあった。栗村夏樹は歯科医・佐伯紀美代の力をかりてアリバイを崩そうと単独で奔走する。

 そしてアリバイが崩れたかに思えたそのとき、驚愕すべきことがらが明らかになってくる。歯に隠されたとあるトリックとは?女子大生剣士の栗村夏樹がすべての謎を解いたとき、章間のフラッシュバックの謎も明らかにされる。




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