Story
 母を売る店で買い求められた女、撫子(なでしこ)と死んだ母を慕
い続ける身毒丸。「家」という呪縛の中で、愛し合い憎しみ合い、拒
絶しあい求めあう。二人の、宿命の出会いと、禁断の恋。
    DVD 本編90分・¥5800
これはすばらしい。ズギュンときましたねぇ。結構有名らし
くて「藤原竜也が好きだ」というと「あぁ、身毒丸やった人?」とか返ってきます
が、僕は観るまで知りませんでした(笑)。舞台を初めて観たのは2部構成の「卒塔婆
小町(そとばこまち)と弱法師(よろぼし)」です。これは卒塔婆小町のほうは譲晴彦
(じょうはるひこ)、弱法師が藤原竜也主演と、なんとも豪華。これも
  
「最近面白いことないなぁ、じゃぁ芝居でも観てみるか」

というもうごく自然な流れから思いつきで観にいったもので、藤原竜也はもちろん(も
ちろんか?)譲晴彦?えっ?だれ?あの頬整形した人?(>シシドジョウです)ってか
んじで「ぴあ」を見てまったくので選びました。それがあなた(もんた口調)、観
てみたらびっくり仰天感無量。芝居の見方も何もあったもんじゃないですけどね、これ
こそ求めていたもんだ!て思いましたね。まぁいろいろその一回で学びましたよ。明か
りが消えて本番になると、途端に鼻水が出てきて「あっどうしよう」なんて思ってす
するとひどく響くんだこれが(笑)。「ぃやっべぇ」なんて思うんだけど、どういうわ
けか鼻が詰まりだすんだな。あれってほんと、どうしてでしょうね〜。
 まぁ卒塔婆小町に話を戻すと(身毒丸に戻せよ)、上演が終わって休憩に入ると、居
た居た。薀蓄家。

 「う〜ん、演技はいいんだけど、だからなに?って感じなのよねぇ」
 
 なんていっててね。いや別に盗み聞きしたわけじゃないですよ。耳に入ってきてたま
たま頭にインプットしてしまったんだからしょうがないんです(言い訳大王)。が、そ
うですか?そんなことないですよ。だから何?も何も、ちゃんと落ちがあったじゃん。
これがわかんなかったらどれ観たって面白かないですよ。DVD化して欲しいですね〜。

 さぁ身毒丸に戻すとですね(おっ)、これはちょうどその芝居の後に観たわけです
が、こちらのほうが好きです。いやこれって僕にとってはかなり珍しいことなんです
よ。普通一番最初に見た作品が一番好きなんです。米米クラブも一番最初に聴いたの
が「アブラ・カダ・ブラ」で、今でも週一くらいで聴いてますね。それくらい最初の衝
撃っていうのはすごいんですよ。すりこみってやつでしょうか(ちょっと違う)。でも
この場合その衝撃をも上回ってしまっている。これは尋常ではないですよ(笑)。まず
白石加代子。この人がすごい。何がすごいって迫力が。迫力があって艶かしくて、生暖
かい体温が伝わってくる演技でした。藤原竜也も改めてすごいと思いましたね。でもや
っぱり演出家の蜷川幸雄氏。この人が藤原竜也をすごくしてるんだなぁと思いました
ね。他の演出家がやってもいい芝居するんですが、蜷川氏と組むと驚異的な演技力を発
揮します。なにはともあれパーフェクト。拍手喝采です。


衝撃 ☆☆☆☆☆
独創 ☆☆☆☆☆
洗練 ☆☆☆☆☆
感性 ☆☆☆☆☆
残留 ☆☆☆☆☆



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