虹果て村の秘密
 待ちに待ったこの作品!! 
 このシリーズは『かつて子どもだったあなたと少年少女のための』というコンセプトなので、さぁ、有栖川先生がどんな手法で書かれるのかと興味深々でした。
 まずあとがきを読んで、先生の優しさにじ〜んとしました。しかも説明が細かい!! ここまで詳しくご自分を語ってらっしゃるのも珍しいのでは?
 本編も『少年少女』へ語りかけるような文章で、先生の技量に感動。作家さんってすごいですね〜。内容も多くの社会問題を反映してあり、美しい虹と悲しい現実に切なくなりました。ここでも先生の優しさを実感。

 本編では初めてミステリを手にする人のための解説が散りばめられており(トリックを人にしゃべってはいけないなどの初歩的な約束事など)、長年ミステリファンをしている私でも『あぁ、そうよね』と改めて納得。
 初めての方だけにではなく、ちゃんと有栖川ファンへのサービス(?)もあり、ニンマリしました。
 トリックもわかりやすくて、ミステリ初心者には本当におススメの一冊ですね。私の周りで読んだ人々は、みなさん大絶賛していましたvv

 秀介くんと優希ちゃん、なんていい子たちなんでしょう。最近はいろいろな子がいますが、2人のような子ばかりだったら…と思ってしまいます。 大人の責任なんだけどね。
しかし、2人の身長が私と一緒だということに衝撃。
 

   
テキスト:ミステリーランド(’03.10 講談社)