ヒカリ、花。

ツツジ街道。

そこは、赤紫色ツツジが咲き誇る、
ツツジ街道。

私が毎日通る道です。

誰が名前をつけたわけでもない、
そこは、ツツジ街道。

私が、たった今命名しました。

ずっと気付きませんでした。

この道がこんなに美しかっただなんて。

去年の今ごろは、この花にさえ気付けないほどの
事情があったのだろうか。

それに気付けなかった自分の神経を疑ってしまうほどに、
誰もが一度は目を落とすほど
そのツツジ街道のツツジは素晴らしく
美しい。

赤紫の花が群になり、
光を放っているよう。

私は、こうして輝く事ができるのですよと、
言わんばかりに、光輝いて見えます。

ふんわりと香る、ツツジの甘い香りは
幼く無邪気な記憶を蘇らせては、思わず
頬を緩めてしまう。

ああ、優しいなぁ…。

この道は、

こんなにも優しさと光に満ち溢れていたんだね。

どうして気付けなかったんだろう。

心がほっと、ため息をつく。

だって、ツツジの花がとってもキレイなんだもん。



そこはツツジ街道。

私がいつも歩いていた場所。

今日私が命名してからは、
そこは、心が優しくなれる道。

そう思い込めばいつだって
優しくなれる、そんな道を作りました。





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