風
|
風を呼びます
空になります。
星が囁いても
花が小さなため息をついても
月が涙を流しても
木々が心傷ついても
私は、
風を呼ぶ。
風になれ、
風を呼べ、
風になれ、
空が真実移す鏡であるように、
風も
真実語るから。
優しい花はすぐに傷ついては、
俯いてしまう。
けれど、優しい花は、風を呼ぶ。
かすかな大地の香り、ここまで
運んでは何処か遠くへ流れていく。
風になりたい。
風になれるものなら、
私という風があるのなら、
それらを包むことができたのなら、
風でありたい。
星、めぐるように、
季節運ぶように、
そんな、風になりたい。
|
|
|
|