初恋
恋にやぶれた人に
「初恋」を語らせるのは
土台、無理な話
恋をしている人に
無論、無理な話
時を経るにつれ
あるいは美化され
あるいは醜くもなり
色彩はセピア色を帯びて
甘酸っぱさを感じちゃったりなんかして
「初恋」の
固定化されたイメージは語れても
あの時のリアルな気持ちはもう
私には語れない
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