(1)主題
父の出征の前日、ちいちゃんは家族と一緒に
「かげおくり」(影法師をそらに送る遊び)をする。
これが一家そろっての最初で最後のかげおくりになり
家族そろっての最後の日になろうとは夢にも思わず、
無邪気に喜ぶちいちゃんであった。
しかし、戦争はちいちゃんから愛する家族を奪い、
ついにはちいちゃんの命までも奪ってしまう。
消え入ろうとする命のともし火の中で、
ちいちゃんは1人で「かげおくり」をし、
強い絆で結ばれた「家族一緒のかげおくり」を見た。
永遠の平和を願う心の象徴がここにはある。
(2)全体構成
全話 | P44 L3〜L5 | 「かげおくりって遊びをちいちゃんに教えてくれたのは、
お父さんでした。」 |
第1場面 | P44 L6〜P49 L3 |
「出征する前の日〜とても怖い所に変わりました。」
・家族と「かげおくり」をしたちいちゃん |
第2場面 | P50 L1〜P53 L2 | 「夏のはじめの夜〜たくさんの人たちの中でねむりました。」
・お母さんとはぐれて一人ぼっちになった、ちいちゃん |
第3場面 | P53 L3〜P55 L8 | 「朝になりました。〜ぼう空ごうの中で眠りました。」
・壊れかかったぼう空ごうのなかで眠った、ちいちゃん |
第4場面 | P55 L9〜P59 L3 | 「明るい光が顔に当たって〜空に消えました。」
・1人でかげおくりをした、ちいちゃん |
後話 | P59 L4〜L12 | 「それから何十年。〜遊んでいます。」
・ちいちゃんくらいの子どもたちが、きらきら笑い声をあげて遊んでいる話 |
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