自民党が小泉改革の膿を出せるかどうか
     

2009.3.1  

ブログより


自民党が小泉改革の膿を出せるかどうか

2009-02-21 | Weblog

自民党にしろ、民主党にしろ、小泉から離れたほうが勝つ。

麻生内閣の支持率低下を食い止めるには、いかに小泉改革からの決別を国民にアピールするかにかかっている。

自民党も民主党も党内がまとまっていないのは同じなのだが、
党内をまとめる必要により差し迫られているのは自民党である。

麻生VS小泉
麻生自民党がこの戦いに勝たなければ、次の総選挙で勝てる見込みは少ないだろう。

国民はこれ以上『官から民へ』の構造改革を望んでいない。
むしろ逆に『民から官へ』へと政治の大きな流れは変わっている。

『官から民へ』の構造改革を進めたのは自民党である。
一時は小泉劇場に熱狂した国民も、それにいつまでも騙されるほど馬鹿ではない。
『自分たちは騙されていた』と多くの人は気づいている。

(ただし大阪は別である。
大阪だけは橋下徹という大衆扇動家による小泉改革の継承に気づいていない。
橋下知事は、競争、自己責任、小さな政府、財政再建という小泉改革の焼き直しである。
地方は疲弊しているが、大阪は決して地方ではない。東京に次ぐ大都市である。
それを『地方からの発言』として橋下徹はカモフラージュしているが、
彼が目指しているのは地方を切り捨て、都市部へ利益誘導することである。
だから大阪府民の支持率は高いのである。)


小泉劇場の狂乱は確かに日本の大衆政治の危うさを見せつけるものだったが、
日本人にまだ大衆政治に陥らないだけの浄化作用が残っているとするならば、
それは小泉改革への『NO』をはっきりと意思表示することだろう。

そういう意味で、今国民は小泉政治を『総括』してくれる政治家を求めているのであり、
その可能性は、小沢民主党と麻生自民党の双方に向けられている。

どちらがより明確に小泉改革の総括を示しえるか。

残念ながら民主党の発言には、野党という有利な立場にありながらも、国民に訴えるだけの力を持っていない。小泉改革の総括はできていない。

それに対して麻生自民党は、いち早く小泉一派という膿を出せるかどうかの瀬戸際に来ている。
そしてそれは自民党が小泉改革という負の遺産から立ち直った新しい自民党として、国民の前に姿を現せるかどうかの大きな分かれ目である。

民主党が党内を統一できずに、グズグズしている間に、自民党が反小泉色を鮮明に打ち出し、
小泉からの距離を民主党よりもより遠くに置くことができれば、
自民党旧支持者層はまた自民党に戻ってくる可能性が高い。

本来のスタンスから言えば、民主党よりも自民党のほうが反小泉色を打ち出しやすい構造を持っている。
小泉が『自民党をぶっつぶす』と言ったように、小泉改革とは本来自民党とはなじまないものであり、
西洋的な自己責任に基礎をおく点で、野党革新陣営に近いものを持っていた。
だから逆に民主党はそういうところが足かせになって反小泉色を出そうにも出せないでいる。党内をまとめるのに苦労している。

自民党がこのままズルズルと小泉路線を残したまま、信用できない政党として国民から相手にされなくなるか、
自らの非を認めてはっきりと小泉改革からの決別を打ち出し、改めて国民に信を問おうとするか、
政局の目に見えない山場に来ている。

自民党がどう変わるか、それが自民党と民主党の対決に大きな影響を及ぼすであろう。




教育の崩壊