水入らずの教育

     

2006.12.21  

ブログより


私は小学校の間は、安定した環境で、基礎基本をしっかり教える。
それだけでことの大半はなると思う。

『授業はおもしろくない』
そういう子どもの声はいつの時代もあるものであって、
それにばかり気を取られていたら、何も大切なことができなくなってしまう。
それを気にして、

『楽しいことをしなければ。何か変わったことをしなければ』
と思ってしまうから、子どもの安定した環境が崩れていく。

行事を増やすことも、日々の安定した生活パターンを崩すことにつながる。

大切なことは学習の時間をしっかり決まった形で確保することと、
そのぶん、十分な遊ぶ時間(休み時間)を確保することである。

何か新しいことをやろうとするから、
安定した学習時間が崩され、
それと同時に、十分な遊びの時間も、削られていく。

小学校を例に挙げたが、
高校ともなると、行事などのために、日々の時間割がコロコロと変えられ、
時間割変更のない日のほうが少ない。
週の時間割など、誰も当てにしていないありさまである。

行事を増やし、新しい取組を増やし、授業時間を確保しようとした結果である。

そのような『変数』の大きい学校生活に、生徒は耐えられないほどのストレスを感じているが、
一方で教師は多忙化し、校務に追われている。
(総合学習や小学校英語などはその大きな要因である。)

しかし今どき、生徒との触れあいにたっぷりと時間をかけている教師は、
逆に『サボっている』と見られたりする。

本末転倒である。

しかし、生徒との対話が少ないとクレームがつくと、
その対策として、すぐに『三者面談』とか『二者面談』が組まれる。

そして学校の駐車場はいっぱいになる。
お互いにご苦労なこと(皮肉ではない)だが、その効果は思ったほど大きくはない。

こういうことは日常の学校生活の中で、タイミングを逃さずにやってこそ、
もっとも効果が上がることなのだ。




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