ラグビーのポジションについて


ラグビーのポジションは大きく二つに分類できます。

それがFW(フォワード)とBK(バックス)です。


とりあえずFWとBKの大まかな仕事と、各ポジションについての説明をしていきたいと思います。



A・FW


仕事は基本的には泥仕事。
おっきい人が多い(笑)。
試合中にスクラムやおだんごみたいのを作るのは大抵はこの人たち。


※スクラム…軽いファールの後に試合を再開する時に行う。FW8人が3・2・3の陣形を作りがっしりと組む。SH(スクラムハーフ、詳しくは後の説明を見てください)がボールを入れてHO(フッカー、これについても一緒)がフッキング、それをNO.8がキープをしてNO.8がそのまま出たりSHがBKのラインにパスを出したり。基本的にはスクラムで攻守が交代する(ボールが相手に渡ってしまう)ことはない。


※おだんご1(ラック)…おだんごその1(おだんごのことを「ポイント」という)。おだんごその2との違いはボールを持っていたプレイヤーが寝ているということ。タックルが成立し、倒れたプレイヤー(正確にはひざを着いているプレイヤー)はワンプレイでボールを離さなければならない、というルールがある。持ったままだとノットリリースザボールという反則。たまに倒れながらパスを出す人もいるが、やはりそうすると紛れが多いので(汚いパスは非常にとりづらい。しかもボールを落としただけで反則になっちゃうし)、大抵はその許されたワンプレイはボールをその場に置くことに使われる。ダウンザボール、「ダンボー」といわれるプレイ。そうすると、その地面に置かれたボールの取り合いが始まることになり、それがあのおだんごになる。
ここで一つ補足。基本的にラグビーは紳士のスポーツなので汚いプレイは反則となる。勿論回り込んでおだんごのわきからボールを取れば簡単に取れるのだが、それは明らかに非紳士的なのでラグビーでは許されない。きちんとおだんごの後(自軍側)からはいることが必要。図がないとわかりづらいがこのプレイは圧倒的にオフェンス側が有利。ディフェンス側はただでさえ下がりながら守備をしているのにそのポイントに加速をつけてはいるために大きく回りこまなくてはいけない。するとやはりポイントに入るのが遅くなってオフェンスに押し負けてしまうことになる。ちなみに、そのタックルをされて倒れている人の上をまたぐことを「オーバー」という。うーん、ラックって説明しづらいな…。


※おだんご2(モール)…おだんごその2。おだんごその1との違いはボールを持っている人が立っているということ。ボールを持っているプレイヤーがディフェンスに当たった時に倒されずにボールキープが出来た時にこのおだんごが出来る。ボールを持っているプレイヤーが相手に背を向けて、そこに味方に集まってもらい大きなおだんごを作るのである。
ラックと最も大きく違う点は確実にボールキープが出来るというところ。また、ラックと違ってモールはボールを持っているプレイヤーが立っているのでこのポイントは動かすことが出来る。FWに力の差ががあればモールで数メートル進むことも可能。ただしデメリットとしては人数が必要なこととどうしても展開が遅くなってしまうこと。速い展開をしたい時はモールが作れたとしてもわざとラックを作ってすぐにBKにボールを出せるようにする。


ここからは各ポジション一つ一つの細かい説明です。ラグビーというスポーツは非常に分業化がなされていてそれぞれのポジションが何かのスペシャリストです。ただ、アメフトほどは細分化されていません。アメフトはボールを触れないポジションがあるくらいですからね。サッカーの自由度とアメフトの戦略性を併せ持つのがラグビーのポジション設定なんです。



○プロップ(PR・1,3)

この人が一番活躍をするのはスクラム。第一列で押しまくる。基本的に3番(右PR)の方が大変。理由は右の方だと相手の1番と2番両方の力がかかるから。1と2の首の間に3の首が入る。だから3番というのが一番純粋に力持ちさんのことが多い。ちなみにこの人たちはスクラムで耳がこすれるため耳が餃子である。もしくは耳が最早ない(笑)。


○フッカー(HO・2)

スクラムの時に入ってきたボールを足で掻きいれる人。勿論スクラムを押すのも重要な仕事だがどちらかというと真ん中で指示をし、舵を取るのがメイン。結構キャプテンが多いポジション。


○ロック(LO・4,5)

ラインアウトというサッカーのスローインに当たるプレイがこのポジションの見せ場。基本的には一番背が高い人、ジャンプ力のある人がなる。そのスローインをがっちり取ることがなにより大事。勿論スクラムを押すのも大きな仕事。ただ、高校ラグビーでは結構余った人が仕方なくなるポジションだったりする。


○フランカー(FL・6,7)

タックルをするのが仕事。特にスクラムやポイントからのサイドアタック(BKにパスをまわさずにボールを拾ってポイントの横をすりぬけていくプレイ)はこの人が止めてくれないとどうしようもならなくなってしまう。FWのディフェンスの要。気が強い人がなる傾向にある気がする。高1の時の二個上のFLの先輩が「俺の仕事はNO.8を殺すことだ。」って言っていたのがとても印象的。その人のあだ名は「ヤクザ」でした。とてもかっこいい方でしたが(顔も)。


○ナンバーエイト(NO.8・8)

FWの司令塔。スクラムでも殿について常に状況把握をしながら緊急事態や絶好のチャンスには自分が出て行く。おそらくFWの中で最もおいしいポジション。スクラムもほとんど押さないし。ただし責任は重大。FWの中では最も走力も求められる。どうしてこのポジションだけ「ナンバーエイト」というそのまんまの名前なのかは不明。やはりキャプテンが多いポジションかつ僕の高校時代のポジション。今は無理(笑)。あ、ちなみに当時はFWキャプテン(実質副キャプテン)でした。






B・BK


続いてバックスの説明を。BKはFWとは違い、ルールがわからない人が見ていてもよくわからないプレイは少ないハズ。ラグビーとは、の項でも触れましたが、BKをいかに余らせるかというのがラグビーのすべてです。だから、BKはポイントに巻き込んではいけないのです。BKにはサインプレイという集団フェイントみたいなのがあるんですが(バレーボールにもありますよね)、それについての説明は流石に図がないと説明できないのでここでは割愛させていただきます。



○スクラムハーフ(SH・9)

このポジションと次のSOはBKにいれずに二人でハーフ団と呼ぶことも多い。まあ便宜上BK扱いってことで。スクラムやポイントでFWがキープしたボールをBKにパスをするポジション。パスが上手いこと、器用なことなどが求められる。また、このポジションは他のポジションに比べると接触プレイが極端に少なくなるので結構体の小さい人でも出来る。このポジションにもキャプテンは多い。

○スタンドオフ(SO・10)

SHから出たボールを最初に貰う人。この人がBK全体の動きを決める。非常に重要なポジション。キックをするのもこの人なことが多い。FWとBKの意思疎通もこの人とNO.8でとる。やはりキャプテン向き。


○ウイング(WTB・11,14)

走り屋。トライをとるのが仕事。花形ポジション。ラグビーでは珍しく基本的に敵をよけながら進む人。この人をトップスピードにさせたらワントライは覚悟をしないといけない。昔は雨の日などはボールが手につかなくなるのでWTBのジャージで拭いたという。それぐらい汚れない人。倒れたら、というか相手に触られたら負けのポジション。我が侭なやつが多い(笑)。


○センター(CTB・12,13)

BKの汚れ役。この人たちが機能してくるとWTBやFBにボールがまわるようになる。BKなのにトライとは結構無縁なポジション。WTBやFBはCTBには頭が上がらない。少なくともプレイ中は(笑)。また、相手もCTBをかませてからWTBやFBで勝負をかけてくるのでタックル技術も必要。パワーとスピードが要求される実は非常に重要なポジション。個人的には大好き。ちなみに僕は一度だけCTBとして試合に出場した経験があり、試合後にとてもへこんでいた覚えがある。やはり違うポジションをやるのは無理。FW内ならなんとかなるけど…。嘘、HOなんて絶対無理。


○フルバック(FB・15)

最後の砦兼切り札(WTBが切り札のチームも多いが)。BKのピンチを救うのはこの人。一番後ろにいるし。この人がどのタイミングで攻撃参加をするかが結構ポイントになったりする。やはりおいしい役。ただ、NO.8同様相当責任重大。ここにエースがいるとやはりみんな安心してプレイが出来る。キャプテンの多いポジションその5。




と、以上こんな感じです。ちょっとわかりづらい上に相当偏見が入っています。多分BK経験者がこれを書いていたらかなり評価が変わってくると思います(笑)。まあ、ラグビーのポジションなんてそんなものです。


          1 2  3
                   (左PR) (HO) (右PR) 
                        4 5 
                     (LO)   (LO)
                          6    7 
                     (左FL)         (右FL)
                        
                       (NO.8・実際はもうちょい上)

                    
                    (SH)




       10
        (SO)
 14  13  12     11     
(オープンWTB)      (第2CTB)      (第1CTB)          (ブラインドWTB)                  
         


15
 (FB)







実際はこんな感じに並びます。


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