西本願寺展+α

 4月25日(金) 初めて鶯谷から東京国立博物館に行った。迷いようがないほどわかりやすかったし、家からはこっちのほうがちょっとだけ近いので今度からこっちにしようと思った。今日は、まず「パスポート」の購入からである。これは学割2000円という格安料金で常設展入り放題、特別展はそれぞれ一回ずつ入れるというすばらしい制度である(どのくらいすばらしいかというと、特別展は学生だと一回900円、常設展は130円。それぞれ2回ずつ行けば元が取れるという感じ)。
 天候もあまりよくないし、金曜の夕方だからかなり空いていた。こんなに空いてるのは珍しい。東博には何度も来たが、特別展で余裕を持って見られるのははじめてだった。やはり平日に限るというのは本当だった。出ているものは、目玉の三十六人家集以外は中古関連のものが少ない。というかない。本願寺だからあたりまえだ。信長と本願寺家の対立がわかるような文書がいくつか出ていて、個人的にはそれが面白いなと思った。あとは、絵が多いので見やすいと思ったくらい。最後に「御影堂の修復」というコーナーがあり、再建に使ったものなどの記録が残っていたのだが、こういう記録が中古にも残っていたらさぞおもしろい研究になるだろうなと思ったりした。
 ちなみに三十六人家集の前は普通程度の混みかただった。ただ、流れが止まっている場所もあった。書誌でも勉強しているのか、ルーペでのぞいている人がいたのだ。はっきりいって邪魔だった。でも気持ちはわかったので何もいえなかった。三十六人家集は前半のほうが知名度の高い歌人が多かったのでおそらく前半はもっと混んでいたのではないだろうか。
 特別展の所要時間は約90分。
 わたしは東博のミュージアムショップが大好きなので、それを堪能するのと、もうひとつの目的である「平成15年新指定国宝・重要文化財」を見に本館に向かった。実は本館の展示室を見るのは初めてだったりする。いつも東洋館ばかり行ってミイラを見るからだ。わたしはミイラをはじめとするエジプト文明も好きなのである。もう時効だから言うが昔好きだった人がエジプトマニアで、今もエジプトだけは気になっている次第。冷静に考えるとミイラを見ている自分は怖い。
 こんなことを言うのもなんだが、「新指定国宝・重要文化財」はすごくおもしろかった。はっきり言って特別展よりおもしろかった。なんか親鸞一色で(あたりまえなんだけど)、文字が多くて疲れていたのかもしれないけれど。特に昔の鉄道の資料だとか、金沢文庫本の萬葉集、平城宮跡から出土した木簡、定家筆の拾遺愚草、解剖存真図。「特に」の意味がまったくない感じになってしまったが、実際ジャンルが幅広くなっているだけに見がいのある展示だったとわたしは思う。しかも空いていて貸し切り状態というのもポイントが高い。特別展もわりと空いていたとは言え、レベルが違う。
 ミュージアムショップで昔の図録や建築関係の本を立ち読みして、それを含めた本館での所要時間は約60分。あわせて2時間半。
 いつも東京国立博物館に行くたびに、また来ないといけないと思う。結構行っているのにミイラばかり見ていたのではやっぱりちょっと成長がみられない。だいたい、まだ見たことのないものもあそこにはいっぱいあるのだ。ミイラ見てる場合じゃない。ミイラ本買おうとしちゃったし。2000円のもともとらないといけないし。まだまだいろいろ見てみる価値のある場所だと思う。

→中古関連情報へ