四間飛車の散歩道 No.27

野本棒銀

タイトルでピンと来た方はおそらく九大のOBの方ですね。(笑)
かつて九大に野本氏という方が居らっしゃったそうです。
その方の開発した手順で当時一世を風靡したローカル定跡らしい。。
あえてローカル定跡と言うのは私の知っている限り九大内でしか見たことがないからです。
私がこの変化に初めて出会ったのは九棋という部内刊行誌の中での解説でした。
この九棋の13号14号でT先輩とY君という小学生のお二人が寄稿されていました。
残念ながら以上の3人ともにお会いしたことがありませんが、
以前Y先輩にこれで負けたことがあり、その縁でこれについて(勝手に)書かせていただくことにした。
(この恨みはいつか。。(笑))
今回は(も?)前置きが長いですね。まずは主たる狙いを見てください。

今の私の視点で見るとそもそも第一図に違和感を感じますが
それは各人の考え方の違いでもあるので置いておくことにします。
以上の変化はあまりにも単純なので解説はいらないですね。
▲4四歩で一歩入手したのがみそである。
ちなみに△1四歩型なら▲2二歩に△1三桂で無効。
尚結果1図までの手順中▲2三歩では▲3四飛でもよい。
この二例では振り飛車が良くなる変化は残念だがない。
実戦では記憶を頼りに△2五歩と指してしまう人もいるのではないだろうか。(参考図)

先輩方の研究によると△2二歩には△3三桂が有力。
▲2一歩成りには△4五桂。
結果3図まで居飛車良しらしいです。
ちなみに手順中▲2一歩成りで▲4三金△6二飛▲3三飛成り△8四香は振り飛車良しだそうな。
以上により攻めが決まれば居飛車良し。
振り飛車は△1四歩と突けるように手順を工夫しろとのことです。

これにどことなく違和感を感じてしまうのは私だけでしょうか?
先輩方の棋力に比してみれば蚊の鳴くようなへぼが考えたことを書いておきます。
まずは結果3図に異論。

▲4二金はあからさまにおかしい。
私はこういう相手に駒を取らせてその間に攻める手が好きなので
成立しているように見えるだけかもしれないが。
変化1図まで細かい変化はあるものの、
大筋では▲2六銀と▲4一金がおそらく永久に使えないため、金損でも互角。
むしろ居飛車も竜の位置が悪いのと端を破っているので少し指しよいように思う。
しかし▲9四桂などの揺り戻しを常に警戒しないといけないのでやはり難しいのかもしれない。

これは私が独自に考えた対策。
△5五歩と△3六歩が工夫。
△3六歩は空中の手でも居飛車は取るしかないはず。
取れなければ△2五歩▲1五銀△4五銀が厳しい手になる。
細かい変化は色々ありますがいちいち説明するのは面倒なので割愛します。
変化2図までかなり指しよい様に思います。
棒銀は永久に捌けませんね。

今考えてみると結果3図もあやしい。
飛車を取れば良いという結論なのだが、
どうやって取れば良いのか判らない。
▲2三竜は位置が悪く、取るのに3手もかかる。
▲3二竜は△3一歩が一発入ってしまう。
▲2一歩成り△同飛▲3二竜△1一飛▲2二竜は△4四角で駄目。
▲3二金や▲2三桂は涙が出るほどありがたい。
飛車は永久に取れないか取れたとしても勝てないだろう。
ただ結果3図は居飛車が桂を持っているので▲9四桂がいつでも生じてしまうのが気になる。
私の棋力ではわからない。
上述の小学生はこれで勝ちと読んだらしいので、
私は小学生より弱い。。(・_・、

結局の所、居飛車は凝りすぎの様な気がしています。
九大のOBの方がどなたかこれを見て下さっていると思いますので
この弱い後輩に是非ご教示下さい。

実名を出すのは少々気が引けましたが、
新しい手順を編み出した大先輩に敬意を表して
ここで紹介させていただくことに致しました。
なにか問題があれば、お手数ですがご一報下さい。


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