四間飛車の散歩道 No.24

B級戦法の達人プラスの真実ー逆襲!変幻飛車ー

B級戦法の達人プラス特集第9弾。
今回が特集の最終回である。
今回は自ら角交換してさらに四間飛車に振るというなかなか強い意志に基づいた戦法である。
本線は下図。

あまりにも完全な手将棋でコメントがしづらい。
銀の繰り替えの手順などは非常に勉強になると思う。
ただ居飛車側に大いに工夫の余地があり、
角交換をして四間に振ったからといって有利というわけではない。
あくまで自分の知識があり、相手の知らない形に引っ張り込めるだけである。
しかも力戦なので瞬く間に未知の局面になる可能性が高く、
付け焼き刃の知識はかえって危険でさえある。
居飛車も慎重に手順を選び工夫を重ねればきっと5%ぐらい有利なはずである。(笑)

手っ取り早い対策としては五手目に△6五角と打ち筋違い角にするという手段がある。
または△4二飛でお株をうばうのもおもしろい。
中飛車も試してみたいですね。
局面の主導権は完全に後手にありその意味で後手の方が面白い局面と言える。

以上、9回にわたり「B級戦法の達人プラス」を見てきたわけですが
どれも楽しませてくれるものばかりでした。
誤解の無いように書いておきますが私はB級戦法はとても好きです。
遊び心もないと将棋が強くならないと思いませんか?
また一見無筋に見えるところから新定跡は生まれてくるのです。
私は今回の研究でまた将棋が好きになりました。
なんじゃこれと思ったのが一筋縄でいかなかったり
難しそうと思ったのが簡単に良くなったりと将棋の奥深さをさらに知らされました。
興味深い研究テーマを与えてくださった週刊将棋の方々に深く感謝いたします。
願わくは今回の私の研究を覆す「B級戦法の達人X」の出版ですね。
次はどう私を驚かせてくれるか楽しみでなりません。


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