四間飛車の散歩道 No.15

飛車先不突き型ー玉頭奇襲型ー

前回に引き続き飛車先不突き型の駒組みを追いかけてみます。

居飛車が右四間とかまいたちを諦めた場合2図のように移行するのが自然。
飛車をなかなか振らないのがポイントになる。
飛車が28にあるだけで32玉と寄れず段々後手の指す手が無くなっていく。
そして最後の56歩が眼目の一手
私が実戦で飛車先不突きを相手にするとき、この56歩をターニングポイントにしている。
つまりこれより先に84歩と突いたなら飛車を振るのである。
まず図をどうぞ。

本に載っていた手順だが見てのとおりCはまだしもAやBは疑問手だらけでどこにつっこんで良いやらと言う感じだが
上の図を流してみてからもう一度2図を見てみると。

玉頭が薄いような気がしないだろうか。
鴨がねぎしょってきているのに襲わない手はないだろう。
奇策には奇策というわけだ。
まあ実際にはそう簡単ではないのだが
通常の変化に比べて居飛車が飛車先の歩を突いてない関係で
揺り戻しが少なく成功する可能性は充分あると思っている。
また玉が42にある関係で駒組みが制約されていて1,2手損していると思う。
第3図はやや妥当な線ですぐに後手が飛車先を突いて牽制し、それに雁木で対抗したところ。
かならず作戦勝ちできるとまでは言えないが別に不満がない形勢と思う。

はっきりした定跡があるわけではないので双方に工夫の余地があると思う。
後手の狙いはすべて外し、心理的に優位に立っているのか?

本題とは外れるが56歩を突かずにもう一手様子見兼挑発に15歩も有力。
これで作戦勝ちが確定できるならこちらを採用したい。
これはこれからの研究課題とする。


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