四間飛車の散歩道 No.14

飛車先不突き型ー超序盤ー

今回は後手居飛車が飛車先不突き型の駒組みを目指した場合を取り上げてみます。

居飛車が飛車先不突きを目指せばほぼ確実に基本図を迎える
ここから飛車先不突きの作戦としては
1.右四間
2.かまいたち
3.袖飛車
の3つが有力である。


このうち3の袖飛車は趣向を凝らしたわりによくならないと個人的に感じています。
また、別に飛車先不突き穴熊もありますがはっきり言って話にならないので割愛しました。

さて基本図でどう指すのがいいか。

私の推薦は16歩です。後手に作戦を決めてもらおうという手。
(いや当たり前と言われれば当たり前なんですけどね)
これで居飛車は指す手が難しい。

ここから後手54歩なら右四間が消える。
以下居飛車がかまいたちにこだわるなら、つの銀中飛車を目指すか石田本組を目指すとよい。

また、64歩なら右四間確定なので作戦を決めさせたことに満足して駒組みを進めればいいし、
あえて狙いを外して三間飛車に構えるのも良い。
この場合下手に石田流に組みに行って棒金など石田崩しに遭わないように注意が必要だ。

52金は様子見には様子見と言う気かも知れないが、すぐ分かるようにすでにかまいたちを放棄している。
あとは右四間か袖飛車かと考えながら進めれば不満はない。

14歩ははっきり言って穴熊放棄のつまらない手。
78銀と再度の様子見が最有力となる。
対して42玉と意地を張っても、67銀と意地を張り返せば後手指し手に困る。
間違っても32玉とは指せないし(26歩or雁木を目指せばよい)その他の手では作戦を決めさせられたことになる。
他に14歩と突いているので矢倉に組むのも有力。
その場合78ではなく68銀と上がると強烈な嫌がらせになる。(^ー^)゛

42玉は手広いが78銀と様子見すれば今度はかなり手を限定されることになる。
14歩なら67銀もしくは26歩。それ以外なら作戦を明示させることができ満足と言える。

まとめ
私個人の見解に過ぎないが、84歩のような一番振り飛車にはっきりとしたプレッシャーを与えられる手を指さないのは本筋で無い気がする。
極論すれば「凝りすぎ」と言うことになると思う。
四間飛車にこだわらずに柔軟に考えれば作戦の幅が広いので「得した」という気分になれるはずである。
私の感覚では「かまいたち」さえ封じることができれば、あとはどうにでもなると思っています。
気を付けないといけないのは振り飛車が先手番だから67銀を無造作に上がれるということです。
それは先手番の時は78銀での待機はなかなか成立しにくい面があり、
結局67銀と上がらざるを得ない局面が多いためです。
ただ、早くの67銀は形の決めすぎと言っても過言ではないためその後の駒組みに少し気を遣わないといけないでしょう。
簡単ですがこれで超序盤を振り飛車主導にできると結論づけたいと思います。
このあたりで勝敗が決まることはあり得ないでどうさしても一局なのですが
こちらの言い分を呑ませる指し方と言えるのではないでしょうか。


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