四間飛車党 養成講座

2.2 居飛車の駒組み








将棋は一人で指すものではない。 そのことを念頭に置いておかないと将棋に勝つことは出来ない。 首尾良く四間飛車に組む手順を覚えたら次は居飛車の動き方について学ぼう。 居飛車の形は大きく分けて
1.急戦
2.持久戦
という2つに分類できる。 順に見ていこう。

まず急戦であるが、これは居飛車が玉の囲いをそこそこに速攻を仕掛けてくる場合である。 居飛車が攻め重視で速攻を狙っているので、 四間飛車は早めに美濃囲いに玉を収め、 カウンター狙いか全面的に受けにまわるか方針を決めることになる。 具体的に居飛車の指し手を挙げる。
まずは船囲い。 船囲いは手広い構えで急戦持久戦どちらにも変化できる。 この船囲いから4二銀5三銀となれば急戦が確定する。 もう一つのパターンは5三銀右と右の銀を上がる形である。 これはまだ持久戦に変化する余地があるが、 さらに7四歩から6四銀で急戦が確定する。
居飛車は7四歩と突く。 この7四歩の一手は急戦指向を明示した手と言える。 何故かというと、7四歩は振り飛車の角頭を攻めるようという手なのだが、 同時に居飛車の飛車のこびんを開けることになるからである。 これは角に狙われやすい隙が出来たということであり、 持久戦を目指すならこの手は後回しにして隙無く玉を固めるのがセオリーなのである。 現代では居飛車が7四歩を見せて急戦と見せかけて穴熊に向かうという高等戦術も出ているが、 これには四間飛車も7筋に飛車を振り直し速攻を掛けるという手段がある。
急戦は得てして定跡を知っているかどうかで勝負が決まりがちではあるのだが、 居飛車の玉が薄いので多少不利になっても居飛車が間違えてくれれば紛れてくる。 終盤の力をつければぐっと勝率が上がるはずである。

持久戦は居飛車がまず守りを固めじっくり攻めに移るという指し方である。 急戦が積極的に勝ちに行く戦法なら、持久戦は守りを固め負けにくい戦法ということになる。 具体的な形としては居飛車穴熊、左美濃(銀冠)、西田スペシャル(ミレニアム)、玉頭位取り、五筋位取りなどがある。 それぞれ有力で負けにくい戦法なので急戦のようにわかりやすい勝ちパターンというものがあるわけではないが、 もちろんそれぞれに長所と短所があるので、それを上手く利用すると勝ちやすい。 例えば、居飛車穴熊は攻めを切らせばいい、左美濃は玉頭が弱い、玉頭位取りは組み上がるまで不安定などである。

持久戦へのポイントはいくつかあって、
7四歩を突かない。
居飛車穴熊なら玉側の端歩は受けない。
5三銀右と上がってきたら持久戦の気配大。
などである。 上掲の図は居飛車が穴熊を目指したときの手順である。 それ以外の形についてはのちに述べる。 四間飛車カタログのほうをのぞいてみるのもいいだろう。





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