四間飛車党 養成講座

2.1 基本の駒組み








第1章を読んで四間飛車とは何か僅かでも知ってもらえたと思う。 第2章では実戦で四間飛車を指す上で根幹をなす諸々の基本を押さえていく。

四間飛車を指す上で最も重要なのは駒組みである。 駒組みの基礎を覚えることで居飛車からの無理な攻めをいなしやすくなり、 逆に攻めやすくなり、玉も堅く負けにくくなる。 それに加えて本筋を知り将棋が洗練されるという重要な利点がある。

現代四間飛車では序盤の一手目から神経を遣って駒組みを進め 居飛車の僅かな隙も逃さないという藤井システムが主流である。 しかし、これを学ぶのは基礎をしっかり押さえ、一手一手の手の意味がわかるようになってからがよい。 なぜなら、藤井システムは玉が薄いまま派手な手が飛び交う展開になりやすく細い攻めを繋いで行かないとならないからである。

さて四間飛車の駒組みを見ていこう。

まず角道をあける。 相手が角道をあけてきたら、角道を止める。 また、飛車先を突いてきたら、角を上がって受ける。 これらの手はセットで、四間飛車に限らず振り飛車の基本というべき手順である。 そして、四間飛車なので左から4番目の列に飛車を振る。 銀を一つ上がって居飛車の急攻に備える。

左側は以上で終わり、あとは右半分の整備である。 どの順番で組んでいくかは様々な選択肢があるが、 ここでは基本として、玉を動かしてそのあと囲いを作る手順を示しておく。 美濃囲いをお薦めするが、好みで穴熊を選ぶことも出来る。 玉側の端の歩は突いておくと広さが格段に上がる。なるべく突いておくのがよい。 もちろんチャンスがあり突き越せるならかなりのポイントと見て良いだろう。 ここまで組めれば充分である。居飛車がどう出てこようと互角に渡り合えるはずだ。 ちなみにこの先手の玉の金銀3枚の形を「美濃囲い」と呼ぶ。

参考までにこの後の駒組みの進め方を挙げておく。 居飛車が急戦を狙うなら駒組みを進めることは出来ないだろうが、 持久戦の時はこのように手待ちを進めれば、大概の指し方に作戦勝ちできるだろう。 美濃囲いから「高美濃」、「銀冠」と組み替えられる発展性が振り飛車の最大の武器の一つである。





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