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-四間飛車定跡書総合ガイド

東大将棋四間飛車道場第9巻持久戦VS穴熊
著者:所司和晴
出版:毎日コミュニケーションズ
発行:03/02
価格: \ 1260
対象棋力:初段前後-有段者
評価:
四間穴熊に対して▲8六歩から角で8筋を交換する指し方が目新しいですね。
一歩握って攻めを見せて受けられたら地下鉄飛車に移行という2段構え。
奇襲の類かと思ったら意外と面白そうです。
居飛車を持って対四間穴熊なら一度は指してみたいかもしれません。
ミレニアムも解説してありますが、先手で採用すると千日手が心配なんじゃないかなと思っているんですが、
そこにはなにも触れていないのが気になります。
そもそもミレニアムに対し美濃囲いから穴熊に組み直す指し方もあるのに
四間穴熊に対し最初からミレニアムは愚かしい作戦選択の気がしますがどうなんでしょう。

本書は四間飛車穴熊に対する持久戦策の中から「四枚美濃」、「8筋交換型」、「ミレニアム」の3戦法をピックアップした。中でも「8筋交換型」は非常に斬新かつ有力で、穴熊対策の決定版となる要素を持っている。6六に上がった角で8筋の歩を交換し、手にした一歩を用いて2筋を狙う。それを穴熊側が受ければ地下鉄飛車から端を狙って仕掛けていくという二段構えの戦法だ。いずれにせよ穴熊は守備一辺倒にならざるを得ない。穴熊の堅さに手を焼いている居飛車党の方には打ってつけの戦法だ。本書を読まずに四間飛車は語れない。

第1章 持久戦VS穴熊の駒組み
第2章 四枚美濃
     先手7九角に後手6四歩
     先手7九角に後手4五歩
     先手7九角に後手2二飛
第3章 8筋交換型
     8筋交換型対4三銀型
     8筋交換型対後手6五歩早突き
第4章 ミレニアム
     6七金型ミレニアム
     金銀密集型ミレニアム