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-四間飛車定跡書総合ガイド

東大将棋四間飛車道場第7巻相穴熊
著者:所司和晴
出版:毎日コミュニケーションズ
発行:02/10
価格: \ 1260
対象棋力:初段前後-有段者
評価:
東大将棋シリーズも七巻を迎え四間穴熊へと突入した。
その端緒として相穴熊の最新の攻防を採り上げている。
今まであちこちで言われていたように相穴熊の将棋の序盤は非常に緻密になってきている。
その一端を窺うことが出来る。
私は四間穴熊には詳しくないので内容の軽重を正確に計ることは出来ないが、
今までの本とは一線を画す重厚なシリーズとなりそうな予感がする。

相穴熊の流行は、ひとえに四間飛車穴熊側の工夫によるところが大きい。一昔前の四間飛車穴熊は、単純に玉を固めるだけで進展性に乏しく、居飛車側の銀冠に対して作戦負けとなることが多かった。ところが序盤の進歩により、攻撃的になった四間飛車穴熊は銀冠に対して互角以上に戦えるようになり、居飛車側は穴熊を選択することが多くなったのである。実戦例が多くなるにつれ、相穴熊においても序盤の重要性が高まってくる。本書にはそんな最新の攻防がびっちりと収められている。本書を読まずに四間飛車は語れない。

第1章 相穴熊の駒組み
第2章 6八銀型対5一金型
第3章 8六角型対5一金型
第4章 後手5二金型
第5章 先手6七金型
第6章 先手6六銀型