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-四間飛車定跡書総合ガイド

東大将棋四間飛車道場第6巻最強1二香
著者:所司和晴
出版:毎日コミュニケーションズ
発行:02/08
価格: \ 1260
対象棋力:初段前後-有段者
評価:
このページでも採り上げた△1二香△3二銀型。
この振り飛車最強の布陣に対して詳説が広げられている。
▲3八飛とまわってからの▲4六歩と突く仕掛けが新しい。
他に鷺宮定跡では従来の定跡書に載っていなかった一歩先の変化まで踏み込んである。
加えて5筋位取りの内容も見逃せない。
一つ注文を付けるなら▲3八飛▲3七銀の変化も読みたかった。

藤井システムは早めに4三銀と上がる形ゆえに居飛車は急戦策が有力となった。しかし、相手が必ず急戦で来るのなら、四間飛車は3二銀・1二香型に組んだほうがいい。この構えはあらゆる急戦策を跳ね返してきた難攻不落の陣である。ところが、近年になって居飛車側に新型の急戦策が現れた。3八飛と寄る鷺宮定跡に4六歩と突く4五歩早仕掛けをミックスさせた指し方で、プロ間でも脚光を浴びている。果たして四間飛車対急戦の歴史を覆す戦法になるかどうか。本書にはそんな最新の攻防がびっちりと収められている。本書を読まずに四間飛車は語れない。

第1章 最強後手1二香型の駒組み
第2章 先手4六歩型新鷺宮定跡
第3章 先手3五歩型鷺宮定跡
第4章 先手6六歩型鷺宮定跡
第5章 先手6六歩居飛車型
第6章 後手6四歩型対鷺宮定跡
第7章 5筋位取り
第8章 先手6九金型