★ギランバレー症候群★

.やくざやさん?!

5日間のガンマグロブリンの投与がようやく終わり。
私の手から点滴の針が抜けた。
うおぉぉぉぉ、感動だ。
そうだよ。これがニンゲンの手だよ!
この5日間の間で、実は結構回復してきていた。
ポータブルは相変わらずだったけど、寝返りはなんとかうてる。
ご飯も1人でゆっくりだけど、食べられる。
しかも、スプーンで♪
ハンカチもいらなぁい!
しかし、目の方は相変わらずなので、テレビは見る気が起きない。

そして、1週間が経ち、母親がそろそろ帰るわね、という頃。
客に電話をしてた私。
「あのね、かぁちゃん明日までだからそれからならお見舞いかもぉ〜ん♪」
ところが、とある不動産屋の社長2人組。
勘違いをした。
かぁちゃんは、明日にはもう居ないんだ、と。
そして、翌日病室の前でウロウロしている2人を発見!
うぎゃ!!!
まぢかいっっっ!!!
母親には気付かない2人。1人が
「あ〜〜いたいた!!!お〜い」
と病室に入ってきて母親とバッタリ。
母親は金縛りにあった。
しかし、そこはさすが不動産屋さん。
切り抜けがうまかったぁ。
「こんにちは。はじめまして〜!いつもお世話になってます。このたびは大変でしたねぇ。ご苦労様です。」
にこやか〜な笑顔でご挨拶。
母親、ちょいとにっこり。
「すみません、わざわざお見舞い頂きまして。」
私が一番金縛りだ。
なんせ、夜バイトやってるの内緒だったしね・・・。^^;
外面は良い母親。
客は、そのまま母親に話しかける。
「どうですか?具合の方は・・・」
「ええ、とりあえず、回復の方向に向かってるようで・・・云々カンヌン・・・」
実はここでにこやかに喋ってる方じゃない方が私をいつも指名してた客。
こっちは金縛りのままだ。
笑顔が引きつってるよ・・・(笑)
一生懸命座ってたんだけど、う〜限界。
「ごめん^^;ちょっと横になってもいい?しんどい^^;」
というと、
「あ、いいよ。樹里ちゃん。ごめんね。そろそろ帰るよ、俺ら。大事にしてね」
と帰った。
帰った瞬間母親のにっこりがびっくりの顔になって私を見る。
「い、今のは誰!!!」
「あー出入り先の企業の社長さん達だよ。ミキちゃんが教えたのかなぁ・・・」
すっとぼける。
「なんなの!あのカバン!!キンキラキンのマークがついてたわっ!!まさか・・・」
「ん?」
「やくざやさん?」
大爆笑した。
「ちゃうわい。不動産屋だよ。あったくもう、失礼な人だね、あなたは」
「だって!キンキラキンだったわよ!やくざかと思ってびっくりしちゃったわよ・・・」
まぁ、ね。ガラはよろしくないわね。(ちなみに、このキンキラキンのバックはベルサーチね)
しかも、今までの仲間とはある意味違ったガラの悪さ。
うちの母親の定義
・喫茶店に入る
・タバコを吸う
・髪の毛を染める
=不良
なので(笑)今でいうと大半の人はみ〜〜〜〜〜んな不良でございます(爆)

そして、私の隣のベットの人がある日居なくなった。
退院したのか、集中治療室に入ったのか、それは分からないけど、突然窓際のベットがあいた。
看護婦さんに
「うわぁ、私そっちの方がいい〜〜♪」
変えてもらった^^
カーテン閉めてても窓からい〜っぱいの光が入ってくる。
しかも出窓になってるから物が置ける^^
最高だわぁ^^
そこに色んな人や後輩やら会社の人からの花束を全部かびんに飾ってもらったら。
窓はあっという間にお花屋さんのようになった。
私の周りには。
こんなにたくさんの人がいたんだなぁ・・・と実感した。
会社から色紙も届いてた。
そして、仕上げに旦那にお願いしてた子供と旦那の写ってる写真立て。
早く、子供に会いたい。
早く、良くなりたい。
そう思う気持ちから入院してから1週間後。
私はとうとう行動を開始する事にした・・・。

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