Ice Ninja
忍者
 道具・装備(3)


2011年5月、軽い靴購入

海外通販で、Riedell 435 TS Figure Boots Black - Size 8 - Medium を買った。
前の靴より、グレードが落ちるが、かなり軽量設計らしい。
片足 750g
ゴールドシールが、片足400g
片足合計1150g
2番目の快適だった靴より軽い。
前の靴(Riedell Gold Star 375 size10.5)は、買ったとき片足1kgだったが、
使っていると水を吸って今は100gくらい増えている。
サイズは、丁度26cm。
新品なのに、足首が曲げやすく、これならばすぐ使える。
サイドの支えは、かなり硬くしっかりしている。
そのためやや土踏まずが少し当たる感じ。
幅サイズをミディアムにしたら、指の辺りに余裕ができ、
外反母趾になりにくくなったと思う。
これで、靴の大きさと、ブレードの大きさが適合。


中敷きも踵だけにクッションが入って進化。


おまけに、これから梅雨シーズンで、プラスチックのエッジカバーだと
赤錆が発生するのが心配なので、布製のエッジ・カバーを買った。


2011年9月、そろそろ慣れて来た

新しい靴になって、ブレードも同じゴールド・シールとは思えないくらい感触が違っている。
以前は、カーブするのに捻りを加えないとカーブに入って行かなかったのだが
この靴につけたゴールドシールでは、体を傾けるだけでスーッと深いカーブに入って行ける。
前の重い靴では、丁度良いと思っていたけれど、あれでも少し取り付け位置が前過ぎたのだ。

この靴は、真ん中の空きが広くなっているため、前の靴に比べてかなり長いヒモが必要になる。
少し前まで、靴についていたヒモをそのまま使っていたのだが、短過ぎてホックを
2回止めるくらいの長さしかなかった。(何かの嫌がらせかと思うくらい、何で?)
たまたま予備用に買ったヒモがあったので、中央でつないで長いヒモにしてみた。
これで万全だ。


軽量設計のため、ヒモがしっかりしていないとすぐヨレヨレになってしまいそう。
足首も、最初から足首が曲げやすく、実用になっていた。
土踏まずが当たっていたい現象は、しばらく続いたが、1ヶ月くらいで柔らかくなり
気にならなくなった。

重い靴からのの変更で、重心位置も変わり、フリーレッグなどの動作も速過ぎたりで
完全に慣れるのに週一階の練習でやはり3ヶ月はかかるだろう。
現時点で、自分にとって今までで最高の靴になっていると思う。

2012年10月9日、ブレード位置再調整

重い靴が軽くなると、動作が全く異なり、今までどれだけスローでやっていたか、
思い知らされる。1年以上経って、昔の機敏さが戻ってきた。
靴もその後型くずれする事なく未だしっかりしている。
最適だと思っていたこの靴も、直進性が強すぎて、ジャンプ着氷で
思ったようなカーブに乗れないことと、アクセルで膝と足首を思っているより
多く曲げないとジャンプに適切な乗り位置にならない感じがしていた。
そこで、2番目に買ったベストの靴に戻って、特性を比べてみた。



ベストだった靴は、コロネーションACEで、今の靴は、ゴールドシールなのだが、
感じていた2つの問題点は、普段のフィギュアの乗り位置(スイートスポット)位置が
適切でないことが原因で起きていると分かった。
足指の付け根と足指とで前側に乗ったとき(踵はほんの少し浮かせる感じ)、
着氷位置は、カーブがきつい刃のスピン・ロッカー部分になければならないようなのだ。
今までの取り付け位置は、通常のロッカーとスピンロッカーの境界くらいだった。
これでも、普段の動作は普通に出来ると思っていたけれど、ショートトラックの
スピードスケートのようなカーブをしようとしても踵を引かないとうまく
入って行けないし、アクセルジャンプでもそれ以上の急カーブが要求されるので
普段の乗り位置でそれが出来ないと不自由だと思い、取り付け直すことにした。

ブレード位置を後ろに5mmずらして取り付ける。
ところが、最適だと思われる位置に取り付けようとすると、釘がネジ穴の位置に来るので
1本だけねじを止められないことに。



まあ、2本しっかり止めれば十分なので今のところ良しとする。
ネジが緩んでくると使いたい穴だ。

靴を買ったとき、靴のサイズが合っているので、そんなに取り付け位置はシビアには
考えなかったが、踵の釘の位置から、それを避けるために何の気なしに取り付け位置が
前の方になってしまったと感じる。
ブレードの横方向取り付け位置につて説明している書籍はあっても、前後方向にどう合わせるかは、
今までどの文献にも見たことがない。しかも、ブレードを仮止めする際も、左右に動く様に
仮止めするけれど、前後方向に調整したりしない。
果たしてどう取り付けるのが正解なのか。

一連の確認作業で、コロネーションACEとゴールドシールの違いも明らかになった。



今まで、ブレードの特性だと思っていたものの大半は、取り付け位置の違いだった。
ロッカー半径による、直進性に関してだけは、ゴールドシールのブレード特性で
取り付け位置変更後も変化がない。
その他感触が、コロネーションACEとほぼ同じになったのだ。
ジャンプ着氷でトウピックで降りてエッジに移ると、適切なカーブで曲がれ
安定してエアプレインポジションに入れる。
ここではっきりした、コロネーションACEとゴールドシールの違いは、
ゴールドシールがナチュラルな円弧であるのに対して、コロネーションACEは、
スピンロッカーに入ってトウピックが氷につくまでに平坦域があること。
平坦域と言っても通常のロッカー半径よりはカーブはきついと思う。
初心者は、スピンなどで通常よりつま先に乗るとき、この平坦域を目安に
乗り位置を決めることが出来るということだろう。
ゴールドシールは、どこまでもカーブする感じで、好きな位置に乗れるが、
毎回乗り位置が変わると上達が遅れるため、上級者向けなのだ

もしかすると、取り付け位置は、変更前の方がゴールドシールの設計上の特性に
近いのかもしれない。そう考えられるのは、前側の支柱の位置が、
コロネーションACEより後ろにあるからだ。
しかし、直してみると、やはり後ろにずらした方が明らかに良好だ。
ブラケットなどのステップが楽になりコントロールしやすい。
子供のスケート靴を、成長するから大きめに、なんてのは、この取り付け位置による違いを
考えるとフィギュアスケートではあり得ないと思った。それくらい微妙。

Ultima社 Mirage, Mark IV (自分は所有していない)

このブレードは、"Pattern 99"や"Gold Seal"など上級者仕様のブレードを
安い鋼材で作ったモデルのようだ。メッキ等の仕上げは上等なので、
元々、2万円代を狙って作ったのが1万円程値引きされて売られている感じがする。
しかし、初心者にとっては、スリーターンですら難しくなるロッカー半径8フィート。
特にバックからのスリーターンは難しくなる。
無理矢理ターンしようとして変な癖がつきやすいかも。
エッジジャンプもかなり難しく、アプローチにうまく入れなかったり。
とはいえ、正しくフィギュアの乗り位置(ボール)に乗れれば問題ないはず。
初心者には、ロッカー半径7フィートのコロネーションACEが丁度いいだろう。
確かに、ロッカー半径8フィートの安いブレードが欲しいというニーズはあるので、
こういう商品があるのはいいけれど
「選手入門モデル。シングルジャンプを習得するのに十分な性能」
と説明されているのは問題。
John Wilson社のARROWがロッカー半径8フィートでビギナー用とされているのも。
2017.2.26
※Jackson/Ultima社のブレードは、Matrix Novaだけロッカー7フィートで、
 他はロッカー8フィートのようだ。
※John Wilson社でロッカー7フィートは、Excel, Coronation Ace, Majestic。
※Mitchel & King社のブレードは、ロッカー7フィートだけのようだ。
※ISE社STORMもロッカー7フィート。
※Eclipse社Astra, Cosmos, Aurora, Mist, Volant, Crescentもロッカー7フィート。
2017.3.12

Ultima社 Mirageのスピンロッカーのエッジ形状(自分は所有していない)

Mirageのロッカーが8フィートであることは先に述べたが、砥石で研磨する機会があり
そこでエッジの先の方の形状が折れ曲がっているように感じた。
フィギュア用のブレードは、先端に行く程滑らかにカーブがきつくなって行くが、
8フィートの曲率のまま一ヶ所で折れ曲がった感じなのだ。
指でなぞったくらいではなかなか分からないが、研ぐと分かる。



Mirageの所有者のスリーターンのトレスの出口が、妙に折れ曲がっていたのは、
ブレードの形状がそうなっていたからのようだ。
この形状では、折れ曲がり点に乗るとエッジに過重がかかり過ぎてエッジが
氷をえぐり気味になるし、通常スピンのトレスは、真円になるものだが、
これだと楕円になったり、引っかかって回転を継続出来なかったりする。
2000年頃、Mitchel King社のRinkMasterという1万円程度の安いBladeについて、
ある販売店で、スピンの練習に適さないため修正研磨して販売していると
カタログに書かれていたが、それもこのブレードと同じ様な形状だったのだろう。
2017.10.15

Ultima社 Mirageのエッジ形状詳細

ブレードを入手したので、より詳細に調べてみた。



カーブの折れ曲がりは、1ヶ所だけかと思ったら2ヶ所あるようだ。
ボール位置のカーブは、ロッカー部分よりはカーブがきつくなっている事が確認出来た。


前の方(赤三角)は、定規を当てるとトウピックがついた時に、
定規に触れない位置にあるので一見問題ないように見えるが、
実際には、ブレードは1mm以上氷にめり込むので引っかかる可能性がある。
後ろの方(青三角)は、前の方程ではないが、折れ曲がりを感じる。
また、左右のブレードを比べると、片方は前の方の折れ曲がりを
あまり感じない程度だったので、製造上のバラツキがあるのかもしれない。
製造上のバラツキだと、運がいい人は問題ない可能性もある。
ブレードの材質は、貸し靴に使われている様な軟鉄ではなくて鋼鉄なので、
2万円クラスのブレードを目指して作られたように思う。
カーブを補正研磨出来るスケート店なら直せるかもしれない。
2017.11.19

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