リク小説

4000番ゲッターの風来坊さんのリク小説です。
”拓海が記憶喪失になったら”という設定です。
(拓海総受という設定にさせていただきました)



”藤原拓海が記憶喪失!?”

涼介は、サンズ及びプロジェクトの集会に、拓海が来れない理由を、

スピードスターズのメンバーから聞き出した。(聞き出したのは史浩)

「ホントなのかよ?アニキ」

啓介が半信半疑で涼介の顔を見た。

「ああ、どうやら本当らしい。史浩が確かめたようだしな。」

サンズのメンバーも、納得すると、心配げな顔になった。

突然現れた秋名の天才ドライバーの存在に、メンバーは、

最初は反発したものの、その能力や人柄、容姿に惹かれていたからだ。

(ただ、ケンタは高橋兄弟(特に啓介)に目をかけられている拓海を
快くは思っていないようだった)



「まあ、一時的なものだろうから、大丈夫だそうだ。」

(近いうちに見舞いにでも行くか)

涼介の言葉に啓介はうなずいた。



「ところで、藤原が来ないことには今日の議題は進まねぇし、

ここはひとつ、藤原の呼び名でも考えてみねぇか?」

さすがは涼介。

自分のことを彗星と呼ばせているだけのことはある。

「それいい!!」

啓介がすぐに賛成してしまった。

史浩は、いや〜な予感がしてため息をついた。



「アニキ!藤原拓海だから、略して”フジタク”なんてどうだ?」

「啓介、それを言うなら”タッキー”の方がいいだろう・・・」

なるほどー、と啓介が真剣にうなづく。

「だがな、もっといい呼び名がある。」

もったいぶって彗星さまが間をおいた。

「何だよ?アニキ」

ワクワクする啓介に、彗星さまの名セリフ”教えてやろうか?”が出た。

「それはな・・・”リチャード”だ。」

そのお言葉に周りの音が一瞬消えた。

「ええ〜?もっと日本人らしいのがよくねぇ?」

啓介が素直な感想を述べる。

だめだ。藤原のあの色素が薄く金髪碧眼に近い

中性的な容姿は何のためにある?(*イニDセカンドステージ参照)

藤原に”リチャード”という呼び名をつけろと言っているようなものだ!!」

一気に語る涼介の真剣な目が怖い。

逆らえるのは本人とその御弟君しかいないのを皆が承知しているので、

高橋兄弟の声ばかりが聞こえる。



「だったら、オレだって前から気になってた呼び名があるぜ!」

胸を張って、エラそうに啓介が言った。

”リチャード”に匹敵する呼び名があるのなら、言ってみろ、

と言わんばかりに彗星さまは右眉だけをピクリと動かした。

啓介が少し頬を紅潮させて言った。

スナフキン!

ぷっ、と思わず回りがふきだした。

「ムーミンか・・・」

涼介が遠い目をした。

「あの目の色とか似てねぇ?」

目を輝かせてムーミンの話をする啓介が何とも可愛い。

(ふっ・・さすがはオレの弟だ!スナフキンとはな!
だがそれとこれとは別だ!オレの長年(半年・・)あたためてきた藤原の
呼び名は”リチャード”だ!いくら可愛い啓介にもゆずれねェな!!)


ゴホン、とエラそうに咳払いをすると、涼介は

「とにかく、それはダメだ。”リチャード”に決まりだ。」

有無を言わせぬ勢いで言った。

”アニキの言うことには絶対”の啓介にだってゆずれないコトはあるのだ。

「何でだよ?オレ、”リチャード”なんて嫌だぜ!
そんな呼び名で呼んだらオレ達変な目で見られちまうじゃねぇか?」

その言葉に涼介の背中からゆらり、と何かが立ち上ったのを史浩は見た。(・・・)

「だったら、お前の呼び名の方がダメだろう。
オレ達はムーミン谷に住んでるワケじゃねェんだからな」

不毛な兄弟喧嘩になってしまった。

史浩は、涙ぐむ啓介をなだめながら、

「二人とも、こんなコトで喧嘩するのはよせよ。
藤原は藤原でいいじゃないか」

もっともな意見である。

しかし、邪魔をした人物の一言によって、それも無駄に終わる。

「藤原、藤原、って何でそんなに藤原にこだわるんスか!?啓介さん!

藤原なんてフジツボで十分ですよ!!」

その言葉はコンマ0.0001秒にして涼介の凍結された。

凍らされたケンタは退場である。

結局、藤原拓海の呼び名は”リチャード”と”スナフキン”になった。





しかし、数日後・・・

「ようスナフキン!元気か?」

「リチャード、会いたかったぜ」

高橋兄弟の突然の訪問に、とっくに記憶を取り戻していた拓海は、

呆然とし、すぐさま必死の抵抗を試み、成功した。

こうして、奇妙な呼び名はすぐに廃止されたのだった。

めでたし。めでたし。

・・・・である。(笑)

END


同人小説なので、色んなトコから
アイディアもらってますので、あしからず・・。
自分でフジツボって書いてておかしくなりました。
ヤバイですね・・。


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